研究課題/領域番号 |
09F09021
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
谷岡 勇市郎 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授
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研究分担者 |
GHIMIRE Subesh 北海道大学, 大学院・理学研究院, 外国人特別研究員
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キーワード | プレート境界巨大地震 / 応力テンソルインバージョン / 微小地震のメカニズム / 千島海溝沈み込み帯 / 最大主応力 |
研究概要 |
北海道太平洋沿岸ではM8クラスの海溝型巨大地震が度々発生してきた。将来発生する巨大地震の破壊域を把握するためには、プレート境界周辺での現在の応力状態を推定する必要がある。本研究ではまずプレート境界の位置を把握するため、1997年7月から2006年12月までの地震震源カタログを利用して震源再決定を行い、地震発生域の上限をプレート境界として北海道・東北地方のプレート境界の位置をデジタル化した。次に防災科学研究所で決定された1997年から2009年の間に上記プレート境界近傍で発生した地震メカニズム解を全て収集、さらに1924年から1997年の地震に対しても発表されているメカニズム解をできるだけ収集した。それらの地震の中から上記プレート境界との深さの差が10km以内のものを選択して応力テンソルインバージョンのデータとした。上記プレート境界を20kmX 20kmのエリアに分割し、各々のエリアに入る地震のメカニズム解からインバージョンによりそれぞれのエリアの応力状態を推定した。応力テンソルインバージョンに用いられた地震メカニズム解は約6000個を数えた。 結果は、プレート境界の興味深い応力状態の分布を示した。その結果を解析するため、まずそれぞれのエリアで最大主応力軸とプレート境界に垂直な軸とのなす角(θ)の分布を調べた。その結果、過去の巨大地震の破壊域ではθは40度から50度の間になっていることが分かった。これは、過去の巨大地震の破壊域は周りに比べて強度が強いことを示すもので、この解析手法が応力状態を知る上で非常に重要であることを示す。来年度以降の詳しい解析が期待される。
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