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2011 年度 実績報告書

自伝的記憶におけるレミニセンス・バンプの生起要因 : ライフスクリプトと作業記憶

研究課題

研究課題/領域番号 09F09216
研究機関北海道大学

研究代表者

仲 眞紀子  北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授

研究分担者 JANSSEN S.M.  北海道大学, 大学院・文学研究科, 外国人特別研究員
キーワード自伝的記憶 / レミニッセンス・バンプ / ライフスクリプト / 加齢 / 文化比較
研究概要

自伝的記憶とは,思い出や体験,自己に関わる出来事の記憶であり,典型的には手がかり語法を用いて調べる。手がかり語法とは「木」などの手がかり語を提示し,そこから想起される出来事と,出来事が起きた年齢を思い出してもらう方法である。このようにして想起された記憶の個数を,10代の記憶,20代の記憶,30代の記憶…というように年代ごとにプロットすると,10-20代の記憶の個数が高くなる。この現象はレミニセンス・バンプ(想起のコブ)と呼ばれ,忘却曲線等では説明できない現象として注目されている。
レミニセンス・バンプの説明要因としては,(1)社会文化的な要因(ライフスクリプト等)と(2)認知的要因(作業記憶)とがある。これら二つの要因がバンプの形成にどの程度寄与しているかを調べることで,レミニセンス・バンプが生じるメカニズムに迫るとともに,自伝的記憶の成立に関わる要因を明らかにすることが,本研究の目的である。
具体的には,インターネットを通じた調査により,若年から高齢までの広い範囲の参加者から,(1)自伝的記憶におけるレミニセンス・バンプ,(2)ライフスクリプト(人生において重要な出来事はいつ起きるか),(3)作業記憶の経年的変化(10-20代の作動記憶機能が高いために,多くの情報が蓄積されるのか)に関するデータを収集する。(2)は文化の影響を受けやすく,(3)は文化の影響を受けにくいと考えられるので,(2)と(3)における日,米,オランダの差を検討することで,レミニセンス・バンプが社会文化的要因と認知的要因の影響を受ける度合いを調べる。
期間内に,インターネットでの調査を可能にするシステムを構築する。また,ネットに接続する参加者の偏りや,調査媒体(パソコンか「紙と鉛筆」による質問紙か)によるバイアスの効果を検討するために,オフ・ネット条件でも資料を収集する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Life scripts across cultures2011

    • 著者名/発表者名
      Janssen, S.M.J., Naka, M.
    • 学会等名
      the Fifth International Conference on Memory
    • 発表場所
      University of York (U.K.)
    • 年月日
      2011-08-05
  • [学会発表] Why does life appear to speed up as people get older?2011

    • 著者名/発表者名
      Janssen, S.M.J., Naka, M., Friedman, W.J.
    • 学会等名
      the Ninth Biennial Meeting of the Society for Applied Research in Memory and Cognition
    • 発表場所
      The graduate center, CUNY, (U.S.A)
    • 年月日
      2011-06-29
  • [備考]

    • URL

      http://memory.uva.nl

  • [備考]

    • URL

      http://cogpsy.let.hokudai.ac.jp/labs/nakalab/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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