研究概要 |
高圧下における異なる材料のシミュレーションを行うために第一原理計算を用いた。私はSIESTA codeがセル形状、体積、原子位置等の最適化を一定圧力の下で自在なセル形状を共役勾配法により最適化されることからこの研究を進める上で大変有効であると考えた[1]。私は以上のソフトウェアを用いて研究を行った。私は高圧下での固体、液体、気体の分子に関する論文を多く読んだ。そして高圧下での気体分子のポリマーもしくは層状構造への変化という項に着目した[2]。それゆえ、気体分子の高圧下での幾何学的な変化の研究に興味を持った。私は研究に最適な気体分子を見つけるため論文を検索し、HCN分子の重合に関する実験観察の報告を見つけた。これは理論計算シミュレーションがなされていない環境下でものであった[3]。研究はこの分子の高圧下での重合の可能性に関して行うことにし、シミュレーションの結果からはいくつか興味深いデーターが得られた。HCN気体分子の異なる型のポリマー構造への変化が高圧下で観察できた。この構造は金属、あるいは半導体の特性を有することが予想でき、安定であると考えられる。これはフォノン解析、及び分子力学シミュレーションを500Kで行って得られたものである。そして、現在は雑誌に投稿する原稿の執筆に当たっている。 References: [1]Soler J.M. ; Artacho, E. ; Gale, J.D. ; Garcia,A. ; Junquera, J. ; Ordejon, P. ; Sanchez-Portal, D.J.Physic. : Condens.Matter 2002, 14, 2745-2779. [2]Sun, J. ; Klug, D.D. ; Martonak, R. ; Montoya, J.A. ; Lee, M.-S. ; Scandolo, S. ; Tosatti, E.Proc.Natl.Acad.Sci.USA2009, 106, 6077-6081. [3]Aoki, K. ; Baer, B.J. ; Cynn, H.C., Nicol, M.Phys.Rev.B1990, 42, 4298-4303.
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