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2011 年度 実績報告書

L10型鉄白金規則合金を用いた垂直偏極スピン注入とスピン流制御

研究課題

研究課題/領域番号 09F09295
研究機関東北大学

研究代表者

高梨 弘毅  東北大学, 金属材料研究所, 教授

研究分担者 YANG Fujun  東北大学, 金属材料研究所, 外国人特別研究員
キーワードスピントロニクス / FePt / スピン注入 / ハーフメタル
研究概要

前年に引き続き、B_4Cにスピン注入するための高スピン注入源としてのハーフメタルホイスラー合金薄膜の作製を行った。通常、強磁性材料のスピン偏極率を評価するためには、トンネル磁気抵抗素子などの磁気抵抗から評価するか、アンドレーフ反射やトンネル分光を用いる方法や光電子分光などの方法が用いられる。本研究では、強磁性体の一般的な磁気抵抗効果として知られる異方性磁気抵抗効果(AMR)を用いて、スピン偏極についての情報が得られるのかについて評価した。Co_2MnSiやCo_2FeSi等のホイスラー合金を合金組成や熱処理温度を変化させて作製し、そのAMR効果を系統的に調べた。その結果、Co_2Fe_xMn_<1-x>Si合金薄膜では、x<0.6以下のときにAMR比の符号が負となり、それ以上では正となることを見いだした。古門らによる理論モデルによれば、AMR効果の起源となるsd散乱がs↑からd↑の場合はAMRの符号が負になるが、s↑からd↓だと正になることが報告されている。すなわち、Co_2Fe_xMn_<1-x>Si合金においてはx>0.6において、ハーフメタルギャップ中のフェルミ準位上にd状態が現れるために、AMR効果が正に変わったと推測される。この結果は、第一原理による状態密度計算とも非常に良く一致するものであり、AMR効果からハーフメタル性を検証できる可能性を示唆する成果である。AMR効果は面倒な微細加工プロセスや高度な評価技術が不用な簡便な電気測定で評価できることから、新たなハーフメタル材料探索に応用されることが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Anisotropic magnetoresistance in half-metallic Co2MnSi epitaxial films2011

    • 著者名/発表者名
      Yang Fujun
    • 学会等名
      2012 International Conference on Solid State Devices and Materials
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2011-09-27

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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