• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

顧みれない原虫病の創薬 : 薬用植物由来クアシノイド類の薬物動態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09F09336
研究機関北海道大学

研究代表者

片倉 賢  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授

研究分担者 ELKHATEEB A.M.  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 外国人特別研究員
キーワードクアシノイド / 薬用植物 / Brucea javanica / Trypanosoma evansi / bruceine A / 抗原虫活性 / トリパノソーマ症 / 顧みなれない熱帯病
研究概要

ヒトや家畜のトリパノソーマ症は発展途上国で蔓延している原虫性疾患であるが、予防・治療薬の開発が進んでいないNeglected Tropical Diseases(NTD、顧みなれない熱帯病)である。申請者らは、安全で安価な治療薬の開発を目的として、薬用植物から天然の抗寄生虫活性物質を含む植物の探索を行った。その結果、ニガキ科の薬用植物であるBrucea javanicaに含まれるクアシノイド類が強力な抗トリパノソーマ原虫(Trypanosoma evansi)活性をもっていること、およびクアシノイドの構造と活性とに相関があることを明らかにしてきた。平成23年度は、クアシノイド類が原虫のどの器官を標的としているかを明らかにするためにbruceine類の安定同位体ラベル誘導体の合成を試みた。すなわち、重水素ラベル無水酢酸を用いて重水素ラベルbruceine Aとbruceine Cのアセチル誘導体を合成した(Elkhateeb et al, 2012)。これをトリパノソーマ原虫に作用させ、安定同位体顕微鏡システムを用いて観察した。その結果、解像度は薬剤のターゲット器官を認識できる程度であったが、蓄積した同位体ラベル化合物の検出にはいたらなかった。安定同位体ラベル誘導体の標識部位がアセチル基のメチル基のみであったことが原因と考えられたため、今後は安定同位体ラベル部位を増やし検出感度をあげることが必要である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Antitrypanosomal activities of acetylated bruceines A and C ; a structure-activity relationship study2012

    • 著者名/発表者名
      Elkhateeb A, et al
    • 雑誌名

      Journal of Natural Medicines

      巻: 66 ページ: 233-240

    • DOI

      DOI10.1007/s11418-011-0571-5

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Isolation of antitrypanosomal compounds from Myanmar medicinal plants2012

    • 著者名/発表者名
      Nyunt KS, Elkhateeb A, et al
    • 雑誌名

      Journal of Natural Product Communications

      巻: 3 ページ: 145-148

    • 査読あり
  • [図書] 改訂版人獣共通感染症2011

    • 著者名/発表者名
      片倉賢(共著)
    • 総ページ数
      431-436
    • 出版者
      医薬ジャーナル社
  • [備考]

    • URL

      http://www.vetmed.hokudai.ac.jp/parasitology01.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi