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2009 年度 実績報告書

分子プローブを用いた脂質ラフトにおけるタンパク質-リン脂質相互作用の構造基盤解明

研究課題

研究課題/領域番号 09F09715
研究機関大阪大学

研究代表者

村田 道雄  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授

研究分担者 GORETTA Sarah  大阪大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
キーワード脂質ラフト / 蛍光標識 / スフィンゴミエリン / 脂質二重膜 / 分子複合体 / 一分子観測 / コレステロール / 膜タンパク質
研究概要

脂質ラフトは、スフィンゴミエリン(SM)およびコレステロールを主体とする細胞膜ドメインである。また、脂質ラフトは、特異的に集積したタンパク質を介して細胞間シグナル伝達に重要な役割を果たしていると考えられている。本研究では、従来の脂質蛍光プローブでは困難であった膜中における相互作用を精密に解析できる新たなプローブ分子の設計と開発を目的とした。
本研究では、SMの親水的な部分に蛍光標識を導入した分子プローブの合成を目指したが、そのために、SMの主骨格となるスフィンゴシン部分の効率的な合成法の確立と、脂質極性部分に蛍光色素を結合するための官能基の導入について検討する必要があった。詳細な検討の結果、出発物質をセリンからガーナーアルデヒドに変えることによって、大幅な効率化に成功し、さらに、重要中間体に対する求核剤を変化させることによって、蛍光基修飾のための官能基を効率的に導入できる反応経路を開発した。この反応経路によって様々な置換基を導入したSMを調製することが可能になる。さらに、SMの3-エピ体の合成も本ルートによって容易であることを突き止めた。エピ体などの同族体はSMとコレステロールの相互作用を検討するための有用な分子プローブとなることが期待される。
現在、一分子観察および蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)による脂質分子間、脂質-膜タンパク質間の相互作用解明に向けて分子プローブの設計を行っており、すでに合成した中間体を用いた反応を検討しているので、来年度には相互作用解明を目指した観測・測定にとりかかれる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Expeditive Syntheses of Functionalized Pentahelicenes and NC-AFM on Ag(001)2009

    • 著者名/発表者名
      Sarah Goretta, Christelle Tasciotti, Simon Mathieu, Mario Smet, Wouter Maes, Yoann M.Chabre, Wim Dehaen, Richard Giasson, Jean-Manuel Raimundo, Claude R.Henry, Clemens Barth, Marc Gingras
    • 雑誌名

      Organic Letters 11

      ページ: 3846-3849

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/lab/murata/research/index.htm

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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