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2011 年度 実績報告書

量子情報処理アーキテクチャーにおける誤り特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09F09770
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

根本 香絵  国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 教授

研究分担者 EVERITT MarkStanley  国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 外国人特別研究員
キーワード応用光学・量子電子 / 量子エレクトロニクス / 量子コンピュータ
研究概要

これまでの研究をもとに、主に超伝導量子ビットと、ダイヤモンドNV中心のアンサンブル系の合成系を解析できるように解析系の拡張を行った。NTTの実験グループと議論を重ねて、ダイヤモンドNV中心のアンサンブルと超伝導量子ビットの相互作用を解析できるよう準備し、実験系をモデル化して数値的に解析を行った。ダイヤモンドNV中心のアンサンブルと超伝導量子ビット間での量子的な相互作用の実証はこれまでに例がなく、理論的な解析が特に重要となった。特にNV中心と量子ビット間の相互作用は大変小さく、そのためアンサンブル中のNV中心の数は巨大になる。このアンサンブルが量子ビットとして機能する条件を理論的に整理した。理論的な議論から数値計算に適する正確なモデルを構築することが重要で、モデルに工夫をするなどして数値計算が行えるよう配慮した。超伝導量子ビットとアンサンブル量子ビット間のコヒーレントな相互作用によって、超伝導量子ビットに励起された単一量子を2体間でやりとりする過程を解析した。
さらにダイヤモンドNVセンターの性質や相互作用の解析などを統合して、理論的な議論を進めた結果、これらは実験結果と一致した。この物理過程は、量子メモリーやクラスター状態生成などの量子情報処理のための素子に応用でき、ダイナミクスについての理解は誤り特性の決定に必須である。また、本研究によりダイヤモンドNVセンターの量子的な性質の理解が深まり、今後ダイヤモンドNVセンターを量子情報素子へと応用する場合に重要な知見が得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Quantum measurements of atoms using cavity QED2011

    • 著者名/発表者名
      Adetunmise C.Dada, Erika Andersson, Martin L.Jones, Vivien M.Kendon, Mark S.Everitt
    • 雑誌名

      Physical Review A

      巻: 83(4) ページ: 042327(1-10)

    • DOI

      10.1103/PhysRevA.83.042339

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Coherent coupling of a superconducting flux qubit to an electron spin ensemble in diamond2011

    • 著者名/発表者名
      Xiaobo Zhu, Shiro Saito, Alexander Kemp, Kosuke Kakuyanagi, Shin-ichi Karimoto, Hayato Nakano, William J.Munro, Tasuhiro Tokura, Mark S.Everitt, Kae Nemoto, Makoto Kasu, Norikazu Mizuochi, Kouichi Semba
    • 雑誌名

      Nature

      巻: 478(7368) ページ: 221-224

    • DOI

      doi:10.1038/nature10462

    • 査読あり
  • [学会発表] Hybrid Quantum Devices2011

    • 著者名/発表者名
      Mark Everitt
    • 学会等名
      NII湘南会議
    • 発表場所
      湘南国際村センター(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-08
  • [備考]

    • URL

      http://www.qis.ex.nii.ac.jp/

URL: 

公開日: 2013-06-26   更新日: 2013-07-04  

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