本年度は、研究のコンセプトとデータ収集のための更なる知識、データ準備・分析に必要な理解を得るために、研究に関する更なる文献調査を行った。ガーナにおける複雑な土地利用変化の要因を理解するために、データ収集・分折の統合的なアプローチが必要であり、コミュニティの重要なステークホルダーとの協議、コミュニティとの交流、土地被覆変化の分析と炭素濃度測定のための地理情報システム(GIS)とリモートセンシングの使用を行った。また、研究成果報告として国連大学サステイナビリティ平和研究所の学術会議で最終発表を行った。 ガーナへの現地調査は、主導・協働の共同研究の構築、生態域からのデータ収集、土地利用調査の遂行、土地被覆変化の原因調査、異なる土地被覆の炭第濃度のマッピングを目的とした。変化する景観と異なる土地被覆タイプにおける陸地の炭素濃度を測定するため、1990年と2000年にガーナの衛星画像(LANDSAT TM)から得られた土地被覆マップが使用された。 研究結果としては、1990年から2000年のガーナにおいて、異なる土地被覆タイプに関する顕著な増加と減少、つまり農耕地、乾燥疎開林、森林農業・市街地に著しい増加が見られた。ガーナの林地はかなりの勢いで減少を続け、さらに林地の多くの地域が農業活動や、その他の土地被覆タイプに変化しており、多くの混地帯と水塊は上述した調査期間の間に干上がっていた。 土地被覆タイブの変化はガーナを隔てる各地域における穀物生産、生息分布、土壌炭素濃度、生活形態に多大な影響を与えている。土地利用強度は、居住環境の豊かさ、不均一性、分断化、および形状複雑性の増加に起因している。部分的な土地利用変化とその他の要因による地域の食品保障格差はガーナの持続可能な開発にとって依然電要な問題である。基本的には6つの土地被覆タイプがガーナの炭棄貯藏の99パーセントを担っており、炭素の増減が総針貯蔵量に多大な影響を与えているのである。
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