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2009 年度 実績報告書

電力効率を3桁向上させるセンサネットワークのレイヤ間垂直統合研究

研究課題

研究課題/領域番号 09J00333
研究機関神戸大学

研究代表者

和泉 慎太郎  神戸大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードセンサネットワーク / 低消費電力 / 垂直統合設計 / VLSI
研究概要

今年度の研究では、時刻同期型MACフロトコル(1-MAC)に運動した電源管理システムとデータ収集のための分割SRAMを有する1-chipセンサノードSoCの垂直統合設計を行った。I-MACはノード間で時刻を同期することによって通信手順を最小化し、通信時の電力オーバーヘッドを削減するプロトコルである。I-MACのハードウェア実装を行い、プロセッサ部の動作時電力削減を行った。さらに、I-MACに連動してセンサノードLSIを機能ブロックごとに電源・クロック制御する電源管理回路を提案し、待機時の消費電力を削減した。また、データ用メモリの電源ラインを分割し、送受信データ量にあわせて制御することで、大容量のメモリを用いた場合でもリーク電力を削減できることを示した。以上の提案技術により、通信時、CPU動作時、待機時すべてにおいてセンサノードの消費電力を削減できた。
また、CMOS 180nmプロセスを用いてセンサノードLSIの試作を行った。設計したセンサノードはトランシーバ、通信制御用マイクロコントローラ、電源管理モジュール、データ用SRAMから構成される。試作したチップの消費電力測定を行い、ネットワークシミュレータにフィードバックすることによって、ネットワーク環境下におけるノードの平均消費電力を見積もった。その結果、1日に24回のデータ収集を行うネットワーク環境において6.34uW、10分間隔で収集を行うネットワーク環境において58uWの平均消費電力を達成した。今回の試作ではトランシーバ部分の消費電力を重視せず設計を行ったため、最終的に受信機の消費電力が支配的であるという結果が得られた。無線機アーキテクチャの検討により、さらなる低消費電力化が見込まれる。
以上の結果により、エナジーハーヴェスティングによるバッテリレスセンサノードのために必要なサブuWの平均消費電力達成の見通しを得た。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A 58-uW Single-Chip Sensor Node Processor with Communication Centric Design2010

    • 著者名/発表者名
      S.Izumi, T.Takeuchi, T.Matsuda, H.Lee, T.Konishi, K.Tsuruda, Y.Sakai, H.Kawaguchi, C.Ohta, M.Yoshimoto
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Electronics vol.E93-C, no.3

      ページ: 261-269

    • 査読あり
  • [学会発表] A Single-Chip Sensor Node LSI with Synchronous MAC Protocol and Divided Data-Buffer SRAM2009

    • 著者名/発表者名
      竹内隆, 和泉慎太郎, 松田隆志, 李赫鍾, 小西恵大, 鶴田嵩, 酒井康晴, 川口博, 太田能, 吉本雅彦
    • 学会等名
      IEEE International SoC Design Conference
    • 発表場所
      BEXCO Convention Halls in Busan, Korea(South)
    • 年月日
      20091122-20091124
  • [学会発表] 時刻同期型MACプロトコルを用いる58-uWワンチップセンサノードプロセッサ2009

    • 著者名/発表者名
      和泉慎太郎、竹内隆、松田隆志、李赫鍾、小西恵大、鶴田嵩、酒井康晴、川口博、太田能、吉本雅彦
    • 学会等名
      集積回路研究会(ICD)
    • 発表場所
      キャンパス・イノベーションセンター東京(東京都)
    • 年月日
      2009-10-09
  • [学会発表] A 58-uW Single-Chip Sensor Node Processor Using Synchronous MAC Protocol2009

    • 著者名/発表者名
      T.Takeuchi, S.Izumi, T.Matsuda, H.Lee, Y.Otake, T.Konishi, K.Tsuruda, Y.Sakai, H.Fujiwara, C.Ohta, H.Kawaguchi, M.Yoshimoto
    • 学会等名
      IEEE/JSAP Symposium on VLSI Circuits
    • 発表場所
      RIHGA Royal Hotel Kyoto, Kyoto, Japan
    • 年月日
      2009-06-03
  • [学会発表] 時刻同期型MACプロトコルの垂直統合設計によるセンサノードVLSIの低消費電力化2009

    • 著者名/発表者名
      和泉慎太郎、松田隆志、竹内隆、川口博、太田能、吉本雅彦
    • 学会等名
      LSIとシステムのワークショップ2009
    • 発表場所
      北九州国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      2009-05-20
  • [備考]

    • URL

      http://www28.cs.kobe-u.ac.jp/~shin/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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