Fermi衛星(打ち上げ前の名前はGLAST)後のガンマ線望遠鏡計画として地上チェレンコフ望遠鏡を用いたCherenkov Telescope Array (CTA)が現在日米欧の国際協力体制で計画されている。CTAは大気チェレンコフ光を用いてガンマ線を観測する地上ガンマ線望遠鏡で30GeVから100TeVのエネルギー帯域でこれまでの望遠鏡よりも一桁高い感度を達成する予定の計画である。 Fermi衛星で期待される活動銀河核サイエンスやガンマ線背景放射サイエンスの研究に携わってきた経験を活かし、CTAの正式メンバーとしてCTAで期待されるガンマ線サイエンス特に活動銀河核、宇宙可視赤外背景放射、ガンマ線バースト、無バイアスサーベイ計画の検討に主に従事した。これらの結果はAstroparticle PhysicsからSpecial Issueとして出版される予定である。 宇宙ガンマ線背景放射の起源の探求の研究において電波銀河の寄与という新しいテーマに取り組んだ。我々の結果に基づくと起源がわかっていなかった宇宙ガンマ線背景放射の約4分の1を電波銀河が担うことになり起源の解明において非常に重要な結果を世に示したといえる。この研究テーマはこれまで世界の研究者が取り組んでこなかった新しいテーマである。
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