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2010 年度 実績報告書

時空間相関を持つマルチニューロンスパイクモデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 09J00949
研究機関京都大学

研究代表者

近江 崇宏  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード点過程 / 統計解析
研究概要

本研究課題「時空間相関を持つマルチニューロンスパイクモデルの構築」は空間的に広がったシステムが示す協調的なダイナミクスの統計的特徴づけ及び、モデリングを目的とするものである。特に本研究課題では、システムの活動が点過程で表現できるようなシステムを扱っていく。具体的な研究対象としては主に神経細胞のスパイク発火を想定しているが、近年神経細胞集団のスパイク発火と地震発生の現象論的な類似性が指摘されており、より一般的かつ発展的な観点、及び重要性を考慮して地震についても研究対象に含め研究を行ってきた。本研究報告ではまず、採用第2年目において地震についての2本の論文が査読ありの一流の英文誌(New Journal of Physics, Physical Review E)に採択されるという大きな成果を得ることができたことを報告したい。一つ目の研究では現在起きた地震から次に起きる地震までの時間間隔を予測するのに、直前のある観察時間内の平均発生率を用いるとき、予測が最もうまくいくような観察時間が様々な場所で約10時間程度であることを明らかにした。2つ目の研究では地震発生の不規則性が地震の起こった場所のプレートの相互作用の仕方に系統的に依存することを明らかにした。これらの研究はこれまで考えられてこなかった地震時系列の統計的な特徴を明らかにした。また神経細胞のスパイク時系列の研究も現在進行中である。具体的には複数細胞のスパイク時系列から、動物の行動状態を推定する研究および、非ボアソン性を持つスパイク列の発生率推定のためのヒストグラムの最適化手法についての研究を行った。これらの研究は論文を現在投稿中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Optimal observation time window for forecasting the next earthquake2011

    • 著者名/発表者名
      T.Omi, K.Ido, S.Shinomoto
    • 雑誌名

      Physical Review E

      巻: 83 ページ: 026101

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A non-universal aspect in the temporal occurrence of earthquakes2010

    • 著者名/発表者名
      X.Zhao, T.Omi, N.Matsuno, S.Shinomoto
    • 雑誌名

      New Journal of Physics

      巻: 12 ページ: 063010

    • 査読あり
  • [学会発表] Optimizing Time Histgrams for Non-Poissonian Spike Trains2011

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Omi
    • 学会等名
      Japan-Germany Joint Workshop on "Computational Neurowcience"
    • 発表場所
      Okinawa Institute of science and technology
    • 年月日
      2011-03-02
  • [学会発表] Optimal Observation Time Window for Forecasting the Next Earthquake2011

    • 著者名/発表者名
      近江崇宏
    • 学会等名
      GCOEシンポジウム「フロンティア開拓」
    • 発表場所
      京都大学理学研究科
    • 年月日
      2011-02-21
  • [学会発表] 地震発生予測に最適な観察時間2010

    • 著者名/発表者名
      近江崇宏・篠本滋
    • 学会等名
      第13回情報論的学習理論ワークショップ
    • 発表場所
      東京大学生産研
    • 年月日
      2010-10-25

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公開日: 2012-07-19  

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