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2009 年度 実績報告書

リジッド幾何学における解析曲面の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09J01111
研究機関京都大学

研究代表者

三井 健太朗  京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員DC1

キーワードリジッド幾何学 / 解析曲面 / 代数曲面 / 正標数代数幾何 / 楕円曲面 / 楕円ファイブレーション / 楕円重複ファイバー / 対数変換
研究概要

リジッド幾何学における解析曲面について、大きく分けて次の三つのことがわかった。一つ目は、リジッド解析曲面の代数次元ごとの分類が、複素解析曲面の分類と類似していることである。二つ目は、正標数体上のリジッド解析楕円曲面の分類が、複素解析楕円曲面の分類と正標数体上の代数的楕円曲面の分類を合わせたようなものになることである。特に、リジッド幾何学の場合に固有の曲面を構成することもできた。三つ目は、リジッド幾何学においても楕円曲面の対数変換を定義できることである。
一つ目の結果は、曲面の間の双有理型射が爆縮の有限回の合成で書けることから従う。このことを示すために、相対次元が1以下の固有射を代数化できることを示した。二つ目の結果は、標準束の公式とNoetherの公式から従う。これらの公式を示すために、底空間の上手い基底変換によって、楕円ファイブレーションを局所的に代数化できることを示した。一つ目と二つ目のいずれの場合でも、代数化により、概型の理論を応用することができるようになる。三つ目の結果は、Tateの-意化と呼ばれる一種の普遍被覆を用いることで得られた。対数変換により、いままでに知られていなかった代数的楕円曲面や非代数的リジッド解析楕円曲面の例を構成することができた。
残されている課題としては、代数次元がOのリジッド解析曲面の分類と、重複ファイバーの研究がある。重複ファイバーの研究は、リジッド解析楕円曲面の分類だけでなく正標数体上の代数的楕円曲面の分類にも応用が可能である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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