研究概要 |
「金属疲労特性に及ぼす水素ガス圧依存性」に関する研究を行った. 水素エネルギー利用技術の安全性確保のために実際の製品の疲労強度に与える水素の影響を明らかにする必要があり,これに関する多い研究が行っている.しかし,水素圧力によって変わる疲労特性や疲労限度近傍に及ぼす水素の影響はまだ明らかになっていない.現在水素関連圧力実構造物は約70MPaで使用されてある.またこの構造物を設計するためには疲労限近傍での疲労特性が重要である.そこで,水素利用機器の安全性確保には疲労特性に与える水素圧力依存性と疲労限近傍に与える水素の影響に関する研究が必要. 今年度は,低炭素鋼S10Cを用いて低圧水素環境での疲労き裂進展特性と疲労限度近傍に及ぼす水素の影響について研究を行った.また水素環境が与える疲労き裂進展への影響及びそのメカニズムを検討した.その結果,低炭素鋼を用いた低圧水素ガス環境で、設計に使える応力(ひずみ)範囲とそのメカニズムについて明らかにした.また疲労限近傍で水素が与える影響とそのメカニズムを明らかにした.さらに、メカニズムについての原因も把握して、それについて検討している中である. 本研究の成果の一部は,「日本機械学会10,75巻,758号」,「PVP2009 conference of America Society Mechanical Engineers」の講演会で発表した.
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