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2011 年度 実績報告書

バキュロウイルスによる宿主乗っ取り戦略―宿主遺伝子転写シャットオフ機構の解明―

研究課題

研究課題/領域番号 09J04586
研究機関北海道大学

研究代表者

大塚 大輔  北海道大学, 大学院・農学院, 特別研究員(DC1)

キーワードバキュロウイルス / 転写抑制 / 熱ストレス / ヌクレオソーム
研究概要

本研究の目的は、バキュロウイルス感染細胞で見られる宿主遺伝子特異的発現(転写)抑制(shut off)機構を解明することである。バキュロウイルス感染によるshut offは多くの宿主遺伝子が同時期に転写抑制される現象である。これまでの研究によりバキュロウイルス感染によるshut offは宿主染色体上に存在する遺伝子に対してのみ効果を発揮すること、また、宿主染色体上の遺伝子においてもウイルスのエンハンサーhrを付加することによりshut offを回避することが可能であることが判明した。細胞遺伝子の大部分が抑制される現象として知られているもののひとつに、細胞のストレス応答時の反応が挙げられる。細胞に対して熱ストレス(Heat shock:HS)を与えるとheat shock protein(Hsp)遺伝子群など一部の遺伝子を除き、大規模な転写段階での遺伝子発現抑制が起こることが報告されている。バキュロウイルスによる宿主遺伝子のshut offはHS応答経路を介して起こっているのではないかとの作業仮説をたて、解析を行った。まず、HSにより発現誘導が起こる遺伝子はウイルス感染により発現星が上昇することを確認した。また、ウイルス感染によりshut offされる遺伝子はHSによっても発現が抑制されることが判明した。バキュロウイルスの感染によっておこる宿主遺伝子のshut offはHS処理時におこる遺伝子発現抑制と同様に遺伝子内ヌクレオソームの可溶性を減少させることにより発現抑制が起こっていると考えられた。これらの結果から、BmNPV感染による宿主遺伝子のshut offはHSにより起こる細胞遺伝子の発現抑制と同様な機構で起こっている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Functional analysis of Bm SR protein in BmNPV infected cells2011

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Ohtsuka, Ken Sahara, Shin-ichiro Asano, Hisanori Bando
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜市)
    • 年月日
      2011-12-15

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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