• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

有機化学的手法による蛋白質活性のin vivo NMRイメージング

研究課題

研究課題/領域番号 09J04898
研究機関京都大学

研究代表者

水澤 圭吾  京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード蛋白質 / 蛍光オフオン型検出 / 蛋白質リガンド / 分子間会合 / レシオ型検出 / 分子プローブ
研究概要

特定の蛋白質のみを検出・イメージングすることは、生理現象の解明や疾病診断に繋がることから非常に重要である。中でも標的蛋白質のみに応答しシグナルを発するシグナルオフオン型プローブは、簡便性・高感度・高選択性を兼ね備えることから非常に有用な分子ツールである。しかし、そのような分子プローブの多くは酵素反応によるシグナルスイッチング原理に基づいているため、酵素能を有する蛋白質のみにしか適用できず、非酵素型蛋白質には適用することが極めて困難である。また、活性の評価は可能であるが、細胞や個体での蛋白質局在などの解析には不向きである。そこで、感度の高い検出モードである蛍光に着目し、上述の問題点を克服する新たなスイッチング原理に基づく蛋白質検出法および分子プローブの開発を行った。一般的に蛍光色素は会合することによって消光することが知られている。そこで、親水性蛋白質リガンドに疎水性蛍光色素を連結した両親媒性分子の会合/解離を作動原理とした蛍光オフオン型蛋白質検出法の構築を行った。本手法は、標的蛋白質のリガンド認識結合を駆動力としていることから、選択性のみならず様々な蛋白質にも適用可能であり、かつ局在解析をも可能にする。具体的に種々の蛋白質リガンドに疎水性蛍光色素であるBODIPYを連結した分子が、標的蛋白質非存在下ではプローブ会合によって消光し、標的蛋白質存在下では会合体が崩壊し蛍光回復を示したことから、本原理に基づく蛋白質の蛍光オフオン型蛋白質検出法の構築に成功した。またプローブに用いる色素種によっては、標的蛋白質に対し蛍光オフオン型応答を示すものやレシオ型応答を示すプローブになりうることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Disassembly-Driven Turn-On Fluorescent Nanoprobes for Selective Protein Detection2010

    • 著者名/発表者名
      Mizusawa, K.; Ishida, Y.; Takaoka, Y.; Miyagawa, M.; Tsukiji, S.; Hamachi, I.
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 132 ページ: 7291-7293

    • 査読あり
  • [学会発表] 自己会合型分子プローブ(3):蛍光オフオン型蛋白質検出への展開2011

    • 著者名/発表者名
      水澤圭吾、高岡洋輔、築地真也、浜地格
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      日本化学会第91春季年会(2011)講演予稿集
    • 年月日
      2011-03-11
  • [学会発表] 自己会合/解離によるシグナルスイッチングを用いた蛋白質検出用蛍光プローブ2010

    • 著者名/発表者名
      水澤圭吾、石田善行、高岡洋輔、宮川雅好、築地真也、浜地格
    • 学会等名
      第4回バイオ関連化学シンポジウム
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス
    • 年月日
      2010-09-26

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi