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2009 年度 実績報告書

筋線維芽細胞による肝硬変の病態形成におけるプロスタグランジンE2の役割

研究課題

研究課題/領域番号 09J05430
研究機関東京大学

研究代表者

綾部 信哉  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード線維芽細胞 / 線維症 / プロスタグランジン
研究概要

門脈圧亢進症においては、類洞周辺部で活発に増殖する筋線維芽細胞の異常収縮や線維産生が、血流抵抗の増加に寄与すると考えられている。肝硬変の病態形成に際してプロスタグランジンの血中濃度が上昇することが知られており、本研究は、筋線維芽細胞の収縮機構ならびに線維産生機構への、PGE2を始めとしたプロスタグランジン類の関与を分子生物学的に解明することを目的とした独創的な研究である。
今年度はまず、プロスタグランジンによる筋線維芽細胞の収縮作用を検討した。その結果、PGD2、PGE2ともに収縮作用を引き起こした。PGE2受容体であるEP3受容体に対する刺激は、カルシウム非依存的なPKCdeltaおよびPKCepsilon活性化経路を介する収縮作用を引き起こした。一方、PGD2受容体であるDP受容体に対する刺激は、細胞内cAMP濃度の上昇を介したPKA活性化による弛緩作用を惹起した。
続いて、プロスタグランジン類のコラーゲン産生に対する作用を検討したところ、PGD2およびPGE2はともに線維芽細胞による線維産生を抑制した。EP2受容体、EP4受容体およびDP受容体作動薬によっても同様に抑制作用がみられたことから、PGD2およびPGE2によるコラーゲン産生抑制作用は、これら受容体を介した作用であることが示唆された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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