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2009 年度 実績報告書

機能未知Y染色体遺伝子による雄性化機構の分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09J05688
研究機関東京大学

研究代表者

井上 和樹  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードY染色体 / 遺伝子欠損マウス / 性差 / JmjCドメイン / 軟骨細胞
研究概要

本年度は、前半は、構築済みのターゲティングベクターを用いて、遺伝子5'側に対して一段階目の組み換えを行いネオマイシンによる薬剤選択およびサザンプロッティングによりクローンの取得を行った。引き続いて、得られたES細胞クローンに対してさらに遺伝子3'側に二段階目の組み換えを行った。二段階目はピューロマイシンによる薬剤選択およびサザンブロッティングにより遺伝子全長の両端にloxP配列の挿入されたES細胞クローンの取得を行った。現在、取得されたES細胞クローンを野生型マウスの初期胚とアグリゲーションさせ、仮親マウスの子宮内に移植し、相同組み換え体ES細胞由来の細胞からなるキメラマウス個体の作出に成功した。さらに、相同組み換え体ES細胞が生殖系列の細胞に分化したキメラマウスと野生型のマウスとの交配により、floxマウスを作出にも成功している。現在、得られたfloxマウスを全身性にCreを発現するCMV-Creマウスとの交配により全身性に遺伝子が欠損したマウスの作出を行い、生まれてきたノックアウトマウスの表現型の解析を行っている。
また、Uty遺伝子の分子機能解析も行った。UtyはJmjCドメインを有することから核内において転写制御に機能することが考えられたため、Utyが転写制御する転写因子の探索を行った。その結果、Utyは骨芽細胞や軟骨細胞の分化に重要な転写因子であるRunx2の転写を抑制することが明らかになった。さらに、Runx2の標的遺伝子の発現に対するUtyの影響を調べたところ、Utyの過剰発現により、その標的遺伝子の発現が減弱した。そのため、UtyはRunx2の転写を制御する可能性が示唆された。現在、UtyがRunx2の転写を抑制する分子メカニズムを明らかにすることを試みている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Y染色体遺伝子Utyの性差形成における機能解析2010

    • 著者名/発表者名
      井上和樹
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] Y染色体遺伝子Utyの性差形成における機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      井上和樹
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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