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2009 年度 実績報告書

最新の電子技術を用いたニホンウナギの産卵回遊経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09J06070
研究機関東京大学

研究代表者

眞鍋 諒太朗  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードニホンウナギ / 産卵回遊 / ポップアップタグ
研究概要

本年度は当初の計画通り,ニホンウナギの産卵回遊生態を解明するため,2009年12月8日に遠州灘、そして12月10日に利根川沖にて、合計でポップアップタグ10本を利根川産銀ウナギに装着して放流し,産卵回遊行動を追跡する事に成功した.現在10個体のうち,5個体のタグが浮上し,それぞれ興味深い結果が得られている.すなわち,産卵回遊中に昼間は600-800mの深い層を遊泳し,そして夜間には200m以浅の浅い層を遊泳する日周鉛直移動を行うこと,また捕食者との遭遇などでストレスを受けた場合に1800mの深度まで潜行することなど,これまで全く知見の無かったニホンウナギの産卵回遊生態が明らかになりつつある.引き続き追跡を継続している残り5個体の情報が次年度に得られれば,かつて無い長期間の回遊生態の知見が得られ,これらの知見は現在世界的に激減しているウナギ資源の保全策立案のための科学的根拠を与えると考えられる.今後,ポップアップタグによる追跡期間をさらに延長し,産卵場までの追跡を実現するため,東京都市大学の生態計測工学研究室の方々の協力の下,小型のポップアップタグの開発を進めている.また,陸地から外洋何千キロも離れた産卵場までのナビゲーションの一つとして,日本近海を流れている特徴的な水塊である黒潮を利用している可能性を考え,黒潮水の匂いに銀ウナギが反応するか否かの行動生理実験も進めており,成果を上げつつある.さらに次年度にオランダ・ライデン大学との共同研究として予定している,スタミナトンネルを用いた親ウナギの産卵回遊中の運動生理学的実験の準備も着々と進め,この方面でも新しい展開が期待できる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Oceanic spawning migration of Japanese eel2009

    • 著者名/発表者名
      Ryotaro Manabe
    • 学会等名
      The 12^<th> annual meeting of East Asia Eel Resource Consortium (EASEC)
    • 発表場所
      Ocean Reserch Institute, The University of Tokyo
    • 年月日
      2009-11-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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