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2009 年度 実績報告書

金ナノ粒子表面を修飾した有機分子の触媒的分子変換

研究課題

研究課題/領域番号 09J06303
研究機関神戸大学

研究代表者

杉江 敦司  神戸大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード金ナノ粒子 / THP保護基 / 金チオラート / 鈴木・宮浦カップリング / パラジウム触媒 / ボロン酸エステル / トリブチルホスフィン / フェニルシラン
研究概要

官能基を末端に有するチオール類が吸着した金ナノ粒子の効率的合成法の開発をおこなった。チオール誘導体を効率的に合成するために,チオール基の保護基として高い化学的安定性を示すものの,金属により脱保護されるという性質を有するテトラヒドロピラニル(THP)基を用いた。チオール誘導体,および塩化金酸のテトラヒドロフラン(THF)溶液にトリエチルシランや水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を加えることで,THP基の脱保護を経ることなく金ナノ粒子を直接合成することに成功した。
デカンチオールと塩化金酸より得られた金チオラートに添加剤としてトリブチルホスフィンを添加することにより,THFやジエチルエーテルなどのエーテル類だけでなく,塩化金酸を溶解しないトルエンやヘキサンにも可溶な錯体が得られることを見出した。その錯体の溶液に還元剤としてフェニルシランを加えることで,様々な有機溶媒中での球状金ナノ粒子の合成に成功した
表面上にヨードフェノキシ基の導入された金ナノ粒子を基質として,鈴木・宮浦カップリング反応を試みた。金ナノ粒子に反応性が高く,穏和な条件でカップリング反応を進行させることで知られる,ピストリターシャリーブチルホスフィンパラジウム触媒存在下,THF溶媒中で炭酸カリウム水溶液を塩基として金ナノ粒子とボロン酸エステルを25℃で反応させた。反応終了後,粒子が凝集していない均一な溶液が得られたものの,単離した粒子は部分的にしか有機溶媒に再分散しなかった上,その^1H NMRスペクトルを測定したところ反応の進行は確認できなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Direct Generation of Thiol-Capped Gold Nanoparticles with S-protected Thiol Derivatives without Deprotection2009

    • 著者名/発表者名
      Astushi Sugie
    • 雑誌名

      Synlett

      ページ: 2453-2456

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of Thiol-Capped Gold Nanoparticles with Organometallic Reagents as a New Class of Reducing Agent2009

    • 著者名/発表者名
      Astushi Sugie
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 38

      ページ: 562-563

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Electrophilic substitution of thiophenes with arylpalladium(II)and platinum(II)complex : Mechanistic studies on palladium-catalyzed CH arylation of thiophenes2009

    • 著者名/発表者名
      Astushi Sugie
    • 雑誌名

      Bull.Chem.Soc.Jpn. 82

      ページ: 555-562

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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