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2009 年度 実績報告書

構造変化する二重ラセン分子の開発と運動機能性物質への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09J06656
研究機関東北大学

研究代表者

齋藤 望  東北大学, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードエチニルヘリセン / オリゴマー / 二重ラセン / 可逆的構造変化 / ヘテロ二重ラセン
研究概要

光学活性エチニルヘリセンとメタフェニレンを連結したオリゴマーについて,パーフルオロオクチル側鎖とデシルオキシカルボニル側鎖を交互に有する(P)-体オリゴマーの4量体から10量体を順次合成した.この8量体とデシルオキシカルボニル側鎖のみを有する(M)-体オリゴマー8量体とのヘテロ二重ラセン形成をCDスペクトルによって調べた.パーフルオロオクチル側鎖を有するオリゴマーを用いた場合に比べて,二重ラセン-ランダムコイル間の構造変化の可逆性と溶解度が改善された.また,鎖長の組み合わせによって会合の強度を制御できることがわかった.側鎖の配列を変えた6量体を合成したところ,可逆性がさらに改善され,加熱によって完全なランダムコイル構造に解離させることが可能になった.本研究は二重ラセン分子の構造変化に基づいた運動機能性物質の開発であり,分子レベルでの可逆性の改善は重要な成果である.
運動機能性物質の単位構造として,デシルオキシカルボニル側鎖を交互に有する6量体ふたつをヘキサデカメチレンリンカーで連結した環状オリゴマーを合成した.この環状オリゴマーが分子内ホモ二重ラセンを形成することを,CDスペクトルと蒸気圧オスモメトリー法を用いて明らかにした.また,上記1.の知見をもとに交互の側鎖を有する鎖状オリゴマーとのヘテロ二重ラセン形成を調べたところ,分子間会合よりも分子内会合が優先的に起こるという一般的な傾向に反して分子間ヘテロ二重ラセンを形成することが分かった.分子間会合は高次構造を形成する有効な手法であり,環状オリゴマーを多数会合させて運動機能性物質の構築に利用できる可能性を見出した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] エチニルヘセンオリゴマー環状二量体の会合2010

    • 著者名/発表者名
      齋藤望
    • 学会等名
      日本薬学会 第130年会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] エチニルヘリセンオリゴマーのヘテロ二重ラセン形成2009

    • 著者名/発表者名
      齋藤望
    • 学会等名
      有機合成化学若手研究者の仙台セミナー
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2009-11-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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