研究概要 |
本研究は農業的に重要な植物病原細菌および共生細菌の一種であるイネ白葉枯病菌とミヤコグサ根粒菌を対象とし,DNAメチル化を介して行われる植物-微生物間相互作用の制御機構を明らかにすることを目的とする。本年度,イネ白葉枯病菌においては,遺伝子機能解析に必要なfosmidライブラリを構築し,計4,224クローンを384穴プレートに保存した。また,インサートDNA末端領域の塩基配列を取得して全ゲノム塩基配列上にマッピングし,各クローンが対応するゲノム上の位置を決定するとともに,インサート長を推定した。その結果,本ライブラリに含まれるクローンの平均インサートサイズは約34.5kbであり,ゲノム全体の99.999%以上の領域をカバーすることが期待できた。ミヤコグサ根粒菌についてはDNAマイクロアレイを用いて野生株とメチラーゼ過剰発現株の遺伝子発現パターンの差違を解析し,両菌株間で多数の遺伝子の転写量が変化していることを明らかにした。
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