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2009 年度 実績報告書

ウミウシと藻類の葉緑体の細胞内共生現象について、その分子生物学的機構を解明する

研究課題

研究課題/領域番号 09J09362
研究機関東京海洋大学

研究代表者

前田 太郎  東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード嚢舌目ウミウシ / 葉緑体共生 / 細胞内共生 / 光合成
研究概要

1)嚢舌目間の系統関係に関する論文作成
すでに結果の出ていた、嚢舌目ウミウシのDNA配列を用いた分子系統に関する論文を作成しBiological bulletin誌に投稿した。
2)嚢舌目ウミウシ、チドリミドリガイにおける葉緑体の由来藻類種の解明
長期間(10ヶ月)の葉緑体保持を行うチドリミドリガイ(Plakobranchus ocellatusにこついて、いままで不明であった葉緑体の由来藻類種を明らかにした。またウミウシの単一個体内に複数の藻類に由来する葉緑体が存在することが示された。その後、複数のウミウシ個体について葉緑体組成を解明すべくt-RFLP解析を行い、葉緑体の由来藻類に個体差があること、また採集時期によってその組成が異なることを明らかにした。
3)チドリミドリガイのEST解析
野外から採集したチドリミドリガイの成体から、葉緑体をもつ中腸腺を含む組織を切り出し、RNAを抽出しEST(expressed sequence tag)解析を行った。その結果活性酸素の制御に重要な"フェリチン"のRNAが特に多く発現していたことから、これは対象としたポリクローナル抗体を作成し、免疫組織染色とウェスタンブロットを用いてウミウシのフェリチンがウミウシ内の葉緑体に輸送されている可能性について実験を続けている。さらに、チドリミドリガイの葉緑体由来藻類の一つHalimeda borneensisについて葉緑体ゲノムと、チドリミドリガイの葉緑体を含まない卵を用いて、ウミウシの核ゲノムを解読している。今後、上記の実験により、藻類の核からの光合成関連タンパクの供給か〓ない状態で光合成機能が保持されている分子生物学的機構として考えられてきた以下の仮説を検証する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Plakobranchus ocellatus(Mollusca, Gastropoda, Sacoglossa)has chloroplasts derived from multiple algal species of Bryopsidales(Ulvophyceae)2009

    • 著者名/発表者名
      前田太郎
    • 学会等名
      The 9^<th> international phycological congress
    • 発表場所
      National Olympics memorial youth center
    • 年月日
      20090802-20090808

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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