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2009 年度 実績報告書

新規核膜蛋白質Nemp1による核内膜特異的な遺伝子制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09J09497
研究機関東京大学

研究代表者

柴野 卓志  東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード核膜 / 眼発生 / Ran / otx2 / rax
研究概要

本研究は、核内膜蛋白質Nemp1の核膜内の局在と遺伝子発現制御における分子メカニズムを明らかにし、胚発生においてNemp1がどのように関わるのかを解明するものである。それにより、核内膜蛋白質の機能と胚発生における役割に新たな概念をもたらすことが期待される。
本年度、領域Bの結合蛋白質としてRanを同定し、さらに変異体のRanを用いて、GDP型ではなくGTP型のRanと結合することを明確に示した。これは、GDP型は細胞質側に、GTP型Ranは核内に存在することを考えると、Nemp1の機能を明らかにする上で重要な知見である。またRanの結合領域を同定するため、領域Bをさらに欠失させたコンストラクトを用いて、共免疫沈降法を行った。その結果、領域BがRanGTPと結合するためには、領域B全長が必要かつ十分であった。また興味深いことに、BAFとの結合に必要なBBS(BAF binding site)を欠失させたコンストラクトとも、RanGTPは結合しなかった。
次に、Nemp1が制御している遺伝子の候補として、rax遺伝子に着目して解析した。ChIP法により、raxが発現を開始する神経胚初期においてOtx2がraxのエンハンサーに結合していることを初めて示した。またNemp1の過剰発現により、raxエンハンサーをつないだレポーター遺伝子のOtx2による活性化が阻害された。現在Nemp1が核内移行に関わるRanと結合することから、Otx2の核内輸送と核内分布におけるNemp1の影響を検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Molecular mechanisms of the regulation of rax expression by the innernuclear membrane protein Nempl in vertebrate eye development2009

    • 著者名/発表者名
      柴野卓志
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2009-12-12
  • [学会発表] Interaction of the inner nuclear membrane protein Nempl with the chromatin protein BAF and the small GTPase Ran in Xenopus embryos2009

    • 著者名/発表者名
      柴野卓志
    • 学会等名
      第42回日本発生生物学会年会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ
    • 年月日
      2009-05-31

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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