研究課題
RFP (Reversed Field Pinch、逆磁場ピンチ)は、ドーナツ型プラズマの閉じ込め方式の1種である。RFPを低アスペクト比化(アスペクト比=ドーナツ周回半径R/断面半径a)すると、自発電流割合が増加し、経済的な核融合発電炉として利用できる可能性が理論的に示唆されている。本研究は、低アスペクト比RFP実験装置「RELAX」(R=0.5m、a=0.25m)において、高い自発電流割合を実現させることを目的としている。ベータ値(=温度×密度/磁場エネルギー密度)が高い程、自発電流割合が高い傾向にあるので、RELAXの目標パラメータは、温度が約300万度、密度が1立方メートル当たり約4×10の19乗、ベータ値が約0.2、自発電流割合が約20%である。当該年度は、まず軟X線ダブルフィルター法で温度を測定した結果、約30万度程であり、又、干渉計による測定の結果、密度は1立方メートル当たり約4×10の18乗程であった。これは目標より1桁程低い値であったので、より高い温度・密度を実現させるために、RELAX装置を解体し、大きな誤差磁場の源である真空容器分割用フランジを改造した。そして、プラズマ性能(温度・密度等)向上のための、「(1)壁浸透磁場制御のためのコイル群の設置」や「(2)ヘリカル(螺旋状)コイルの設置」、「(3)真空容器分割用フランジ付近の誤差磁場を補正するコイルの改造」等を行いつつ、RELAX装置の再組立を行った。
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REVIEW OF SCIENTIFIC INSTRUMENTS
巻: Volume 81 ページ: 073502-1-073502-5
Plasma and Fusion Research
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PLASMA PHYSICS AND CONTROLLED FUSION
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