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2009 年度 実績報告書

消化管における免疫恒常性維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09J10943
研究機関九州大学

研究代表者

吉田 秀行  九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC1)

キーワードTGFβ / 消化管 / Foxp3 / 抑制性T細胞 / Th17 / シグナル伝達 / CD4T細胞 / 阻害剤
研究概要

消化管においては細菌排除に必要な免疫と食物に対する寛容の相反する二つの作用が同時に存在する。この仕組みを維持するのが新規ヘルパーT細胞サブセットTh17と誘導型抑制性T細胞iTregと考えられる。我々はこの二つのヘルパーT細胞の分化制御機構の解明を目指している。この2つの細胞集団はともにTGF-βで誘導されるがTh17にはIL-6が、iTregにはIL-2がさらに必要である。しかし早期のマスター遺伝子RorγtとFoxp3の誘導はTGF-β1単独刺激でも起こる。Foxp3の誘導にはTGF-β1の下流の転写因子SMAD群が必要であるがRorγtの誘導にはそれらは必要ない。我々はRorγtの発現に関与するSMAD非依存的なTGF-β1シグナル経路を同定する為に各種阻害剤を用いて検討した。C57BL6/Jマウスの脾臓及びリンパ節より、primary T細胞(CD4+、CD25-、CD62Lhigh)をMACSにより単離した。プライマリーT細胞を各種阻害剤で1時間処理した後、抗TCR抗体、抗IFNγ抗体、抗IL-4抗体及びTGF-β1を加え24時間培養後回収し、Rorγt、Foxp3の発現量をreal-time RT-PCR法により測定した。TCRシグナルへの影響をみるためにIL-2mRNAのレベルも測定した。TGF-β1刺激により誘導されるRorγt及びFoxp3の発現は、TGF-βReceptor I阻害剤(SB431542)によりそれぞれ95%、75%程度抑えられたことより本アッセイ系は評価できるものと考えた。このスクリーニングによりTGF-β1により誘導されるRorγtの発現を50%以上抑える阻害剤、逆に発現を2倍以上上昇させる阻害剤を複数見いだした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Silencing of SOCS1 in macrophages suppresses tumor development by enhancing antitumor inflammation2009

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto M, Ayada T, Yoshida H, et al.
    • 雑誌名

      Cancer Science 100

      ページ: 730-736

    • 査読あり
  • [学会発表] ヘルパーT細胞サブセットTh17とiTregの分化規定するシグナルの探索2009

    • 著者名/発表者名
      吉田秀行
    • 学会等名
      第82回日本生化学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2009-10-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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