主に衛星観測データから超高層大気における中性大気(電気的に中性の気体分子や原子)と電離大気(弱電離したプラズマ)との相互作用の多様な側面をあぶりだしてきた。まず、中性風は地理赤道ではなく、地磁気赤道上で、一番強く吹いていることがわかった。これは、電離圏からのイオンドラグの大きい影響をうけていることを示している。中性密度密度には、大きいスゲル波構造が日出、日没ターミネータ付近でできていることがわかった。シミュレシン結果によって、これの生成メカニズムは下層大気から超高層大気へつたわれたエネルギーや運動量に密接な関係がある。さらに、中性密度は、経度方向で4つ山構造が持っていることがわかった。この構造は、電離圏からのイオンドラグではなく、下層大気から超高層大気へのエネルギーや運動量の直接的な伝搬を示している.それで、超高層域の中性大気への直接的な伝搬と電離大気を介した間接的な伝搬の2種類が混在することが分かってきた。この現象と以前発見された緯度方向の2つ山構造を総合できにみると、超高層大気は、電離圏からのイオンドラグと下層大気からの潮汐の影響を同時に受けているが、方向にようて、対応が大きくかわる。イオンドラグと下層大気からの潮汐の影響の方向性の原因は、これからのシミュレシンの課題になります。
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