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2011 年度 実績報告書

細胞刺激に伴う転写活性化とヒストン修飾のダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 09J40035
研究機関大阪大学

研究代表者

林 陽子  大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(RPD)

キーワードモノクローナル抗体 / クロマチン / ヒストン / 翻訳後修飾 / エピジェネティクス / 遺伝子発現
研究概要

ヒストンは、真核生物のクロマチンを構成するタンパク質であり、その多様な翻訳後修飾は、遺伝子発現調節を始め、老化、癌化、細胞周期など様々な現象に関わる。これまでに、この蛍光標識Fabを用いた生細胞観察系をピストンH3のメチル化やアセチル化に応用し、様々なヒストン修飾について観察に着手した。今年度は、この生細胞観察系を用いて、脱アセチル化酵素阻害剤によるヒストンアセチル化の動態変化の解析を行った。ヒストンH3リジン9番目(K9)のアセチル化を認識する蛍光標識Fabを細胞に導入し、脱アセチル化酵素阻害剤であるトリコスタチンAを加えた。その結果、H3K9のアセチル化の増加に伴い、蛍光標識Fabが核内に集積していく様子を観察することができた。一方で、このアセチル化の増加とともに、転写の不活性化に働くH3K9のジメチル化修飾の量は減少していた。
今年度は、これまでのヒストンH3に加え、ピストンH4に対する様々な修飾についても解析を進めた。種々のピストンH4修飾に対するモノクローナル抗体を用いた免疫染色の結果、アセチル化H4K5は細胞周期の複製期に、モノメチル化H4K20はG2期後期とM期に極めて高いレベルになることが明らかになった。また、これらの抗体を異なる波長の蛍光色素で標識し、さらにもう一つの修飾抗体を別な蛍光色素で標識することによって、様々なヒストン修飾の細胞周期における挙動を明らかとなり、この多重免疫蛍光染色の画像解析を行うことにより、定量的な解析も可能となった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Tracking epigenetic histone modifications in single cells using Fab-based live endogenous modification labeling2011

    • 著者名/発表者名
      Hayashi-Takanaka Y
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res

      巻: 39 ページ: 6475-6488

    • DOI

      10.1093/nar/gkr343

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Crystal structure of the human centromeric nucleosome containing CENPA2011

    • 著者名/発表者名
      Tachiwana H
    • 雑誌名

      Nature

      巻: 476 ページ: 232-235

    • DOI

      10.1038/nature10258

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fluorescence cell imaging and manipulation using conventional halogen lamp microscopy2011

    • 著者名/発表者名
      Yamagata K
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 7 ページ: e31638

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0031638

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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