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2012 年度 実績報告書

老化制御因子による白血病発症抑制の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09J40083
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

仁田 英里子  慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(RPD)

キーワード造血幹細胞 / 老化 / アポトーシス / ストレス / TERT / ATM
研究概要

我々はこれまでATMおよびTERTが協調して造血幹細胞の機能制御を行っており、個体レベルの寿命にまで影響を与えていることを明らかにし、その制御機構として、TERTはATM欠損造血幹細胞をROSストレス状況下に惹起されるアポトーシスから防御していることを証明した。これらの結果から、TERTはATMが制御するDNAダメージなどROS以外の様々なストレスからも造血幹細胞を防御している可能性が示唆される。我々はこれらの結果を論文としてまとめ、昨年、Blood誌にPlenary paperとして掲載された。
そのため24年度は、TERTが関与する造血幹細胞の制御機構を更に発展させるため、TERTと複合体を形成する因子による造血幹細胞の維持制御の分子機構について研究を広げる計画とした。TERTと結合することが報告されている分子のうち、幹細胞制御に関与する可能性があるものについて、造血幹細胞・造血前駆細胞・分化した血液細胞など様々な造血細胞分画に於ける発現をmRNAレベルで探索し、特に造血幹細胞および造血前駆細胞に特異的に発現しているものを同定した。我々はそのうち、核小体タンパク質であるGNL3およびその相同タンパク質GNL3Lに着目した。造血幹細胞で標的分子のノックダウンを行って幹細胞機能を評価する系を構築し、これらの分子をノックダウンした造血幹細胞による造血幹細胞移植を行ったところ、GNL3をノックダウンした造血幹細胞では長期再構築能が劇的に損なわれていた。今後、これらの分子による造血幹細胞の制御機構についてTERTとの関連を踏まえて詳細に解析し、造血幹細胞の老化制御機構について更に明らかにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 造血幹細胞におけるアポトーシスを介したストレス応答機構2012

    • 著者名/発表者名
      仁田英里子
    • 学会等名
      麒麟塾(血液若手研究者シンポジウム)
    • 発表場所
      コクヨホール(東京都)
    • 年月日
      2012-07-07

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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