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2011 年度 実績報告書

動機づけにおける前頭葉内側部の役割

研究課題

研究課題/領域番号 09J40201
研究機関玉川大学

研究代表者

松元 まどか  玉川大学, 脳科学研究所, 特別研究員(RPD)

キーワード動機づけ / 磁気共鳴画像撮影
研究概要

多面的な動機づけの神経機構を明らかにするため、1.達成動機、2.自己効力感、3.自己決定感による内発的動機づけの促進の神経基盤について、機能的磁気共鳴イメージング法(fMRI)で検討してきた。
1.行動を動機づける重要な要因の一つに達成目標があるが、ヒトの達成目標は質的に異なる2種類(自分の成績を超える「習得目標」と他者の成績を超える「遂行目標」)に大別される。それぞれの目標を設定して課題を行っている際の脳活動をfMRIで調べた。習得目標で課題を行っている際には動機付けが高く、遂行目標で課題を行っている際には、動機付けは成績と正の相関を示した。さらに、前頭前野外側部、腹側線条体が動機づけの大きさに応じて活動すること、また、側頭頭頂接合部が遂行目標のときよりも習得目標のときに強く活動することが明らかになった(2011年の北米神経科学大会、神経経済学学会において発表)。
2.自分の行動によって特定の結果をうまく導くことができるという期待感は自己効力感と呼ばれており、その高低が動機づけに影響することが分かっているが、その神経基盤は不明である。前頭葉内側部-線条体-視床-前頭葉内側部という神経ループに着目し、自己効力感およびその動機づけへの影響の神経基盤を明らかにするため、自己効力感を調べるのに適した課題の検討を行った。
3.外的報酬による内発的動機づけの低減効果(アンダーマイニング効果)において、前頭前野と線条体との相互作用が重要であることを2010年に報告したが、逆に内発的動機づけを促進する神経機構については、よく分かっていない。心理学的な先行研究から、この促進には自己決定感の有無が重要な役割を果たすことが示唆されているので、自己決定感の有無を制御した動機づけ課題を考案、課題プログラムの検討を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 目標指向行動と内発的動機の神経機構2011

    • 著者名/発表者名
      松元健二
    • 雑誌名

      基礎心理学研究

      巻: 19 ページ: 164-170

    • 査読あり
  • [学会発表] Neural basis of setting achievement goals and its effects on motivation2011

    • 著者名/発表者名
      Madoka Matsumoto
    • 学会等名
      Neuroscience2011
    • 発表場所
      Washington D.C., USA
    • 年月日
      2011-11-17
  • [学会発表] Achievement goals and motivation : neural basis of setting a goal standard2011

    • 著者名/発表者名
      Madoka Matsumoto
    • 学会等名
      Neuroeconomics2011
    • 発表場所
      Evanston, IL, USA
    • 年月日
      2011-09-30
  • [学会発表] Neural correlates of the undermining effect of monetary reward on intrinsic motivation2011

    • 著者名/発表者名
      Kenji Matsumoto
    • 学会等名
      ASSC15
    • 発表場所
      京都大学、京都府
    • 年月日
      2011-06-11
  • [学会発表] Neural correlates of cognitive dissonance and decision conflict2011

    • 著者名/発表者名
      Keise Izuma
    • 学会等名
      ICCN2011
    • 発表場所
      ヒルトンニセコビレッジ、北海道
    • 年月日
      2011-06-10

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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