研究課題/領域番号 |
10041066
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 雅信 名古屋大学, 法学部, 教授 (70009819)
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研究分担者 |
藤本 亮 活水女子短期大学, 講師 (80300474)
野口 裕之 名古屋大学, 教育学部, 助教授 (60114815)
季 衛東 神戸大学, 法学部, 教授 (70224889)
河合 幹雄 桐蔭学園横浜大学, 法学部, 助教授 (40257423)
太田 勝造 東京大学, 法学部, 教授 (40152136)
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キーワード | 契約意識 / 台湾人の契約意識 / 中国人の契約意識 / 東アジアの契約意識 / 東アジアの法意識 |
研究概要 |
平成10年秋、加藤雅信、李衛束の両名は台湾を訪れ、現地の契約意識調査を行った。加藤が東大法学部の助手時代に研究室で一緒であった邸聯恭氏か、台湾大学法学部の民事訴訟法の教授となっており、また、台湾で立法その他において非常に重要な役割を果たしている旨を聞いた。20年以上連絡をとっていなかったこともあり、邸教授の指導教官を通じた依頼状を送るとともに、調査に先立つ一年以上前から調査計画や具体的な研究内容を比較的こまめに連絡していたところ、邸教授がきわめて綿密な調査スケジュールを組んでくださり、きわめて効率的に現地調査を行うことができたうえに、台湾の学者とも何度か意見交換の機会をもつことができた。 現段階での調査結果からは、台湾においては、ビジネスを学ぶ学生の方が法学部の学生よりも契釣遵守意識が高く、男子学生の方が女子学生よりも契釣遵守意識が高いという結果が出ている。また、法学部学生の内部では、法律を学べば学ぶほど、契釣遵守意識が低くなるとの結果が出ている。 この点は、他国の調査における結果と傾向としては変わるところはないが、同じ東洋人の中での日本人、韓国人、中国本土人との程度の差異する必要がある。この点につき、あらかじめ韓国人研究者とは若干の意見交換を行っていたが、より重要な問題として、文化的ルーツを基本的には同じくしながら、社会主義体制下と資本主義体制下で暮らしてきた人々の思考の差異を読みとるという意味で、中国本土人との契約意識の差異を比較しながら、中国本土人のこの結果に対する見解を3月に開くことを予定している。
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