研究課題/領域番号 |
10041073
|
研究種目 |
国際学術研究
|
応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
伊東 正一 鳥取大学, 農学部, 助教授 (30222425)
|
研究分担者 |
ERIC Wailes アーカンソー大学, 農学部, 教授
津野 幸人 鳥取大学, 農学部, 名誉教授 (00036287)
山路 永司 東京大学, 農学部, 助教授 (10143405)
加古 敏之 神戸大学, 農学部, 教授 (00121533)
稲本 志良 京都大学, 農学部, 今日中 (80026468)
|
キーワード | ジャポニカ米 / 流通 / 潜在的生産能力 / 世界 / 「関税化」 |
研究概要 |
今年度の海外調査実施国はアメリカ合衆国、中国、ロシア、カザフスタン、そしてベトナムであった。米国及び中国はこれまでの追跡調査であった。米国においては日本産品種米の生産量が増大しており、カリフォルニア州だけで8千haに及んでいる。これまで現地で開発されたM401が徐々に日本産品種米に切り替わっている。アーカンソー州では潜在性はあるものの日本産品種米は以前として400haの段階である。その点で中国のジャポニカ米の生産は非常に伸びている。特に黒龍江省では三江平原で荒れ地の水田開発が進み、1998年産の160万haに増大している。1985年がわずか40万haであったことからみると隔世の感がする。1997年産の140万haからみてもその伸びは衰えを見せていない。三江平原のジャポニカ米生産は市場価格次第ではまだ伸びる可能性が十分にある。現地農家に対しアンケート調査を実施したが、その結果からも農家の増産意欲が伺える。 日本においては1998年11月から「関税化」の問題が浮上したため、本研究でも関税化された場合の外国産高品質米の日本への輸出の可能性を分析した。海外の生産が定着し、生産コストが下がるところまで下がり、一方で日本のコメ相場は現状を維持した状況を前提に試算したところ、外国産の良質米は2007年には輸入される可能性が示唆された。 本研究では去る3月6日に福岡にて第7回の報告会・シンポジュウムを開いた。例年のように全国から100人を越える出席者があった。 来年度の研究は米国と中国の追跡調査を継続するかたわら、「関税化」の問題をさらに細かく分析すると同時にロシアにおいて本格的な現地調査を実施する。また、GISを利用しジャポニカ米の生産地を解析する手法を試みる。
|