当国際学術調査の最終年度にあたる12年度は、過去2年の調査研究の蓄積を踏まえ、成果報告を作成するために(1)補完的な調査と資料の収集に専念する。(2)当該課題および周辺領域の最新の発展を吟味する。(3)過去の共同研究者と協議の上成果の報告に専念する。との方針で開始した。 研究代表者司馬純詩は研究協力者と連絡の上、年度始めの5-8月は国内各地(3個所)にて地場の産業や酪農の生産過程について調査、聞き取りを行った。その後、司馬は8月末より2001年2月までアメリカ合衆国ミシガン州の私立大学・ホープカレッジおよびイリノイ州のシカゴ大学への公務による交換教授・客員研究員として派遣され、駐在することなった。この間現地での校務の余暇にミシガン州、オハイオ州、インディアナ州、およびイリノイ州の各地に点在する日系・現地系の中小型製造業(自動車関連産業が中心)の労働形態について見学・調査・聞き取りを行った。この地域の調査は、ミシガン州滞在24週間余のうち20週の週後半、主に水曜日から日曜日を使って行われた。(ただし当補助金が支出されたのはうち6回の調査のみ。)また、うち16週はシカゴ大学の研究会に参加。少なくとも6回はシカゴ大学経済学部および経営学部の関連領域内の教授との意見交換を行った。 2月6日にシカゴ大学東アジア研究センター主催の研究会「21世紀の中国と世界」にて「Regional Growth of Chinese Economics」と題して、中国各地の経済成長と貿易財における労働生産性の発展に関して発表をした。2月8日にミシガン州ホーランド市にてホープカレッジおよび地場のJohnson Control社社員を集めて「Will Japan recover from recession?」と題して、現有貿易体制と日本の労働生産性の未来について研究発表をした。 3年間にわたる調査と研究、共同作業のまとめと成果作成は現在進行中です。
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