研究分担者 |
鈴木 裕一 立正大学, 地球環境科学部, 助教授 (70015858)
澤田 裕之 立正大学, 地球環境科学部, 教授 (00097239)
門村 浩 立正大学, 地球環境科学部, 教授 (80087064)
梅村 坦 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90124289)
島津 弘 立正大学, 地球環境科学部, 助教授 (90251909)
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研究概要 |
1.ケリヤ河水系の5地点において土地の荒廃状況,土地利用状況,気温・土壌水分・地温の垂直変化〈24時間継続観測を10日間)などの観測を実施した.その結果,気象条件,土壌水分などが土壌の物理的性質や成分の形成に大きく影響していること,緑地化と耕地化の面積が周辺の荒地に拡大している一方で,既緑地化・耕地化した地域において土地の荒廃が新たに発生していること等が明らかとなった(タッシュブレット,ハミット,熊、黄,ファン).対策が急がれている。 2.ニヤ河水系ニヤ市市とその周縁において土地利用と灌漑用水量の関係,並びに生活基盤の状況調査を行い,灌漑用水量如何が,農・牧畜業の生産高に大きく影響していることが明らかとなった(沢田,梅村,鈴木). 3.ニヤ河水系(NY).チェルチェン河水系(QD)の水文観測は,5月と9月に調査した.上流域の降水量が多かった割には両河川の流量は下流域(Padixayim Qon mazar墓地)まで到達するほどでなかった.これは,この期間は中流域において耕作用灌漑取水が多量に行われているために起こる現象で、10月以降の農閑期には下流側の流量は一般的に増加するものの、ニヤの古代遺跡付近までは到達しない。また,水質はNYで12点,QDで14点採水し分析した.その結果,5月のNYは、上流から下流まで変化が小さく地質溶出型のCa-SO4型,QDは、上流がCa・.Mg-SO4,下流はNa-Cl型で蒸発効果型の特徴を示した(以上5月採水分).9月の水質(D)は,両水系の特徴はそのまま現れた(高村、河野、ハミット、タシュブレット、オマイル). 4.ウルムチにおいて8月22日〜28日に開催された国際シンポジウム「水資源開発と環境問題」で、本課題の分担研究者による7件の発表があった.参加者:約250名。 中国側の研究分担者を招聘して開催予定であった国際シンポジウムは予算の都合で中止した。安定同位体不足サンプル補充のためウルムチヘ出張.(3月10日〜16日迄,高村・オマイル).
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