研究課題
国際学術研究
初年度である本年度は、以下の調査研究作業を実施した。1. 各種出版資料と現地からの郵便による予備資料の収集を行い、一国レベルでの経済政策と各種農業政策の変化について分析した。2. ウズベキスタンにおける現地調査では、経済改革の進捗状況と各種経済政策が農業生産・流通組織体に及ぼしている影響についてデータの収集および聞き取り調査を行った。タシュケントにある農業省、統計局、大蔵省、タシュケント国立大学等における聞き取り調査を実施した以外にも、東南地域の国営農場や協同農場、流通組織において聞き取り調査を実施した。政府買い上げ制度や為替政策等が、農業生産組織のパフォーマンスと農業発展を疎外していることが確認された。またポーランドにおいては、ワルシャワにある農業食糧研究所、農業省、ワルシャワ農業大学、ワルシャワ経済大学におけるヒアリングの他に、小農、近代化した個人農、民営化された国営農場と協同農場、流通組織等において聞き取り調査を実施した。さらにハンガリーにおけるヒアリングは、ブタペスト経済大学、ハンガリー科学アカデミー経済研究所、同土壌研究所、農業省、農業経済研究所、旧国営農場と協同農場、新規に誕生した小農、流通組織等に対して実施された。なおそれぞれの国における農業生産・流通組織に対するヒアリングは質問状作成の目的のパイロット的なものであった。さらに、現地調査に際しては、この移行期経済に関する先進的な研究をしている米国のカルフォルニア大学、ミネソタ大学、コーネル大学、農務省経済研究所等みおいて、マクロデータ分析結果の中間報告とデータや研究手法に関する情報収集と意見交換が行われた。3. 現地研究分担者と日本チームの間では、翌年度以降の本調査の打ち合わせが実施された。4. またハンガリーの研究分担者を、日本に招聘して、現地調査で収集したデータの分析を共同で実施した。
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