研究課題/領域番号 |
10041089
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
武田 宏 大阪府立大学, 社会福祉学部, 助教授 (70179646)
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研究分担者 |
木戸 利秋 日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (30224992)
国京 則幸 静岡大学, 人文学部, 専任講師 (10303520)
秋元 美世 東洋大学, 社会学部, 教授 (00175803)
山本 隆 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教授 (90200815)
高島 進 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (50085940)
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キーワード | 介護保険 / 保健・医療・福祉の連携 / ケアマネジメント / 効果性 / 公私関係 / 民間委託 |
研究概要 |
1. 研究計画では、介護保障システムの4カ国比較の課題として(1)福祉国家・福祉社会の国際比較と介護保障システムの位置づけ、(2)「福祉多元主義」の行財政レベルでの比較調査、(3)ケアマネジメントの比較検討、(4)効果的サービス提供のための人材養成制度、(5)住居・地球環境面からの介護サービス提供条件をあげた。以上を踏まえ、本年度に調査・研究をすすめたところ、(5)インフォーマルケアの位置づけ、(7)民間部門の位置づけなども含めて検討する必要性があることが明らかになった。 2. スウェーデンについては、同国医師資格をもつ日本人研究者を招いて医療福祉システムについて報告いただき、日本の医療システムや介護保険制度との比較検討をおこなった。また現地調査では、介護者支援の動向を把握することができた。1998年1月の社会サービス法改正により、「介護者支援」の項が設けられ、介護者の負担軽減策をとることが盛り込まれた。公的サービスだけでなくインフォーマルケアの今後の動向が注目される。 3. イギリスは自治体へのヒアリング、民間団体による地域レベルの活動の訪問・視察、研究者との意見交換をおこなった。コミュニティケア改革によって、ケアマネジメントの導入によるサービス対象者の選別化、自治体の機構改革、民間委託が進められている。財源は地方政府管理運営協議会が地方自治体福祉へ移転しているが、基準財政需要額の算定額が不十分なため、殆どの自治体が上乗せをしている。障害者についてはセルフヘルプ組織が活動を行っているが、若年脳卒中患者への支援が乏しいため地域で孤立する傾向にある。自治体福祉サービスは高齢者、介護中心のため、若年障害者への対応が課題である。 4. ドイツは、現地の研究者からのヒアリング・意見交換に基づき、介護保障システムの構造・機能および日本の介護保障システムとの比較検討をおこなった。介護保険での要介護認定、介護者に対する給付、公費による社会扶助など日独には様々な相違点がある。
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