研究課題/領域番号 |
10041135
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
日高 健一郎 筑波大学, 芸術学系, 教授 (30144215)
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研究分担者 |
常田 益代 北海道大学, 留学生センター, 教授 (80291847)
坂本 功 東京大学, 工学系研究科, 教授 (90011212)
鈴木 博之 東京大学, 工学系研究科, 教授 (00011221)
河辺 泰宏 愛知淑徳大学, 現代社会学部, 教授 (70195139)
佐藤 達生 大同工業大学, 工学部, 教授 (40131148)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | ハギア・ソフィア・大聖堂 / ドーム / 実測 / 写真測量 |
研究概要 |
基盤研究A 3年間にわたる調査研究の最終年度として、2000年12月後半から2001年1月前半にかけて、現地調査を実施するとともに、2001年3月20日に海外の研究分担者、研究協力者を招聘して、研究成果報告会を開催した。 1)現地調査では、研究成果の取りまとめを意識し、継続中の作業の完了、補完すべきデータの整備を重点目標として、大聖堂外壁内側の傾斜測量、バットレスの傾斜測量、堂内円柱の傾斜測量および細部記録、堂内内装の材料調査を実施した。昨年度同様、夏季、秋季の調査を予定していたが、トルコ政府の都合で、調査許可到着が遅れ、冬季の実施となり、効率低下を心配したが、所期の目的をすべて達成することができ、満足すべき成果が得られた。特に、実測と細部記録に関しては、堂内に2台の可動足場を設置することができ、作業能率はきわめて高かった。当初予定の作業のうち、側廊ヴォールトの写真測量は、時間的制約から実施できなかったが、ヴォールトの細部調査と内装材料の詳細記録が今年度の大きな成果として得られた。 2)研究成果報告会は、9:00〜18:00という長時間にわたり研究発表16題とシンポジウムを行うという内容豊富なスケジュールで、本研究の研究成果報告書を兼ねる形で「ハギア・ソフィア学術調査報告会報告集」(本文222ページ、カラー図版12ページ)を編集し、当日の来場者に無料配布した。研究発表では、歴史、実測、構造、修復、関連建築などについて詳しい報告がなされ、シンポジウムでは、本調査研究の位置付けと今後の展望について、ハギア・ソフィア博物館館長、外国人招聘研究者、国際機関関係者を交えて、積極的な討論が行われ、本研究の将来像が議論され、実りある機会となった。今後は、研究体制を組みなおし、修復計画策定に向けて、さらに基礎調査を積み上げてゆく予定である。
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