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1998 年度 実績報告書

韓国の伝統集落における自然共生型住空間のデザイン規範に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 10041139
研究種目

国際学術研究

応募区分学術調査
研究機関東京工業大学

研究代表者

梅干野 晁  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50108213)

研究分担者 菅原 正則  札幌市立高等専門学校, インダストリアルデザイン学科, 講師 (60300513)
鄭 明燮  尚州大学校, 建築工学科, 教授
黄 霆夏  尚州大学校, 建築工学科, 教授
本間 博文  放送大学, 教養学部, 教授 (60016475)
キーワード河回村 / 儒教文化 / 生活行為 / 熱環境 / 実地調査 / 風水 / 集落 / 民家
研究概要

今年度は3回にわたって、韓国慶尚北道安東郡豊川面に残された伝統集落、河回村(ハフェマウル)へ、調査のための渡航を行った。
第1回渡航の期間は1998年4月29日〜5月6日で、長期調査のための屋外気象観測装置を設置し、また村全体の地勢や建物の保存状況などを鑑みて詳細な調査を行う住宅を宗家である忠孝堂、養眞堂と決定した。河回村訪問の前後に、水原の韓国民俗村や天安の外岩里村や月城郡の良洞村といった伝統集落を視察し、河回村における民家の構造や、集落の空間構成との比較を行うための資料を収集した。
第2回渡航の期間は同年8月3〜13日で、集落や住宅内の夏季における熱環境調査、および生活行為や習慣についての聞き取り調査を行った。熱環境調査では、集落全体の熱画像の撮影や集落の回りを迂回するように流れる洛東江の集落に対する冷却効果を指摘した。生活行為、習慣についての聞き取り調査では、忠孝堂および養眞堂の平面構成と比較しながら、就寝、食事、労働、接客という滞在行為が行われる部屋と時間帯が明らかになった。また住宅や集落の空間構成についても、「長幼有序」や「男女有別」という思想を持つ儒教文化と、「背山臨水」などの風水的考え方に基づいていることが確認された。
第3回渡航の期間は1999年3月25〜31日で、集落や住宅内の晩冬季における熱環境調査、および集落の空間構成を捉えるための実測調査を行った。熱環境調査では、冬季におけるこの地域独特の強い北西風に対して、風水の補虚として造林されたという松林「萬松亭」の防風効果を明らかにした。実測調査では、緩い勾配と住宅のアプローチの方位を精密に測定することにより、「背山臨水」の原理について定量的に検討した。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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