研究概要 |
熱帯域の高い生物多様性について理解するには,種分化や多様性獲得の機構の研究が不可欠である.そこで本研究では分子系統学的手法を導入し,同地域で多様な種分化を起こしている植物の詳細な系統解折と各植物種の地域集団における遺伝的多様性や遺伝的分化パターンの比較を通じて,種分化が生じてきた過程を解明する. 平成11年度はジャワ島のゲデ・パンゴランゴ国立公園とグヌン・ハリムン国立公園にて野外調査・試料収集を行なった.試料収集の結果マキ科6種,ウルシ科2種,タケ属3種,グンネラ属1種が得られた.試料は日本に持ち帰りDNAを抽出してnrDNA遺伝子のITS領域の塩基配列を決定している.これらの結果は昨年度および来年度の調査結果とともに解析を行い,結果の考察をする予定である.
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