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1999 年度 実績報告書

東南アジア熱帯林における樹木ー菌類ー昆虫間の共生の分子機構に関する進化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10041172
研究機関九州大学

研究代表者

山崎 常行  九州大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10108649)

研究分担者 猪股 伸幸  九州大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20301335)
キーワード共生の進化 / フタバガキ / 外生菌根菌 / ショウジョウバエ
研究概要

平成11年8月、我々はタイ最南部のナラティワス自然林と北部のチェンマイのシリキット王女動物園所属の自然林でフタバガキ植物、菌根菌、茸類、ショウジョウバエの採集を行った。この調査旅行でフタバガキを約50種(120サンプル)、200サンプルの菌根菌、きのこを100サンプル、1000匹のショウジョウバエを採集した。平成12年1月にはスリランカで同様のサンプリングを行い、それぞれ、約20,100,50,100の個体を採集した。これらの材料を使い、フタバガキ、菌根菌、茸類のDNA塩基配列の決定を行った。これまでのマレーシア、タイのデータとともに完成度の高い分子系統樹を作成した。菌類の分子系統樹に関しては他の研究者によって作成された系統樹に我々のデータを加えて信頼性の高い分子系統樹を作成することに成功した。菌根菌の解析による共生の特異性に関してはこれまでに約60サンプルで特異性を明らかにしたが、かなりのサンプルで植物のDNAの増幅がうまくいかず、現在その原因を究明中である。すべてのサンプルでの共生の特異性を明らかにできるのにはもうしばらく時間がかかりそうである。これまでの結果では1ー1の特異性があるものもあるが、多くのフタバガキでは1種のフタバガキに多くの菌類が共生しているという場合が普通である。共生の進化の概要を把握するためにはより多くのサンプルの解析が必要である。また、菌と共生しているショウジョウバエは予想以上に種類が多く、種の同定がまだ終了していない。分担者のPrigent博士が来年度もこの研究を継続し、菌とショウジョウバエの共生関係を明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tsuneyuki Yamazaki: "Molecular Phylogeny of Dipterocarpaceae in Southeast Asia"THE TOKYO INTERNATIONAL FORUM ON CONSERVATION AND SUSTAINABLE USE OF TROPICAL BIORESOURCES. 121-136 (1999)

  • [文献書誌] Yoshinori Matsuo: "Evolution of the Amylase Isozymes in the Drosophila melanogaster Species Subgroup"Biochemical Genetics. 37. 289-300 (1999)

  • [文献書誌] Nobuko Yamate: "Is the Difference in α-Amylase Activity in the Strains of Drosophila melanogaster with Different Allozymes Due to Transcriptional or Posttrans"Biochemical Genetics. 37. 345-356 (1999)

  • [文献書誌] Nobuyuki Inomata: "Evolution of nucleotide substituions and gene regulation in the amylase multigenes Drosophila kikkawai and its sibling species"Mol.Biol.Evol.. (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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