研究課題/領域番号 |
10041173
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山口 隆男 熊本大学, 理学部, 助教授 (10040106)
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研究分担者 |
BAAS Pieter オランダ国立植物標本館, 館長
和田 浩志 東京理科大学, 薬学部, 助手 (80167204)
加藤 僖重 独協大学, 外国語学部, 教授 (60049616)
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キーワード | シーボルト / オランダ / 植物標本 / 本草学者 / ライデン / タイプ / 植物標本館 / 生薬 |
研究概要 |
1.オランダにおける植物標本調査。ライデン市の国立植物標本館において調査を行った。シーボルトの「フローラ・ヤポニカ(日本植物誌)」において紹介された種、日本人の本草学者達がシーボルトに贈呈した標本、ならびにシーボルト標本によって記載された種のタイプに重点を置いて調べた。さらに、シダ類の標本についての調査を深めた。 合計して 1,640 葉の標本を見つけ出し、記録・撮影した。シーボルトに対して日本人の本草学者が様々に協力している。木曽や日光などの高山植物や蝦夷地産の標本も進呈されていることが明らかになった。それらの一部はタイプにもなっている。 一方、生薬類の標本について予備的な調査を行った。シーボルトは医師であったから、日本でどのような薬物が使用されているのか興味を抱き、収集を行っていた。しかし、中国からの渡来品が多く、内容の具体的な把握は必ずしも容易ではない。 2.都立大に保管されているシーボルト由来の標本についての調査:日本人の本草学者達の協力状態についての知見を深めることができた。 3.ハーグの国立公文書館における文書類の調査:シーボルトがオランダ政府に提出した文書類について調査を行った。オランダ政府から総額でどれだけの研究費を支給され、植物学の研究に際してどのように支出していたのかを把握することができた。収集とか出島の植物園の維持のためにはかなり大きな支出をしているが、植物写生画に関連した支出は意外に少なかったことが判明した。
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