研究課題/領域番号 |
10041176
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
渡辺 泰徳 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20112477)
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研究分担者 |
杉山 雅人 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (10179179)
中野 伸一 愛媛大学, 農学部, 助教授 (50270723)
三田村 緒佐武 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (50030458)
三村 徹郎 一橋大学, 商学部, 教授 (20174120)
佐藤 泰哲 山形大学, 理学部, 教授 (60007177)
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キーワード | バイカル湖 / 富栄養化 / 湖沼 / シベリア / ロシア / 水質 |
研究概要 |
本研究は世界最大の淡水容量を有し、また、多様な固有種を含む生物群集を発達させているバイカル湖における富栄養化の現状を記録し、その影響を多面的に考察することを目的としている。本年は初年度として、本湖全域について沖帯と内湾部沿岸域を巡検しながら試料採取をし、水質および植物プランクトン発生状況の調査を夏季に行った。また、流入河川水の水中化学成分分析を行った。7月の調査時期直前に嵐がありまた、ロシア行政当局の混乱もあり、調査は難航したが、プランクトン発生量、水中環境計測、生物分布調査の面で当初の目的を達成した。北部沿岸では、温帯の富栄養湖で見られるような、濃密なアオコ状態が観察され流入栄養塩類の増加も確認された。 11月には、ロシア側研究者を招聘して湖水中微生物の変化および富栄養化の実態の3件について研究成果を国際シンポジウムで発表するとともに、次年度に行う陸域からの流入栄養塩負荷の推定法について協議した。 今後、次年度の調査結果を加え、近年進行しつつある富栄養化がバイカル湖固有の生物群集に与える影響とリス以上の問題点を指摘して、世界遺産でもある本湖の保全対策に寄与する計画である。
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