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1998 年度 実績報告書

サルモネラ属菌の病原因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10041189
研究種目

国際学術研究

応募区分学術調査
研究機関筑波大学

研究代表者

倉園 久生  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (90186487)

研究分担者 CHONGSANGUAN マナス  マヒドール大学, 熱帯医学部, 助教授
CHAICURNPA W  マヒドール大学, 熱帯医学部, 教授
林 英生  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40033203)
キーワードサルモネラ / 食中毒 / 蛋白毒素 / 検出法 / 抗体
研究概要

9,000人を越す患者を出した堺市の事例を筆頭に、近年、腸管出血性大腸菌(O157)による食中毒が日本中に広がっている。しかし、他の細菌性食中毒も例年と同じく発生しており、特にサルモネラ症(食中毒)は、その発生件数から考えて、完全にわが国に定着した感がある。本症はSaImonella serotype TyphiおよびSalmonella serotype Paratyphi A以外のサルモネラ属菌が原因の急性胃腸炎である。サルモネラ属菌の病原因子としては、侵襲性に関与する遺伝子群(inv)とエンテロトキシン遺伝子(ent)が報告されているが、詳細については不明な点が多い。そこで報告されたinvとentの塩基配列から特異的なプライマー対(それぞれsin106とsin112、およびstn101とstn111)を構築して、PCR法によるinvとentの迅速同定法を確立した。供試したサルモネラ属菌は環境および臨床分離株566株で、58型の血清型にそれぞれ属する。検査の結果、entおよびinvは全てのサルモネラ属菌株で陽性であったが、サルモネラ属菌以外の30種類にわたる176株の細菌では陰性であった。この事から、今回、構築したプライマー対を使ったPCRはentおよびinv検査には有用であることが解った。
次ぎにentが実際に上記の菌株から産生されているかを検討するために、このエンテロトキシンに特異的な家兎抗血清を調整した。当初、このエンテロトキシンと種々の蛋白とのfusion proteinの構築を試みたが、用いたどのvectorでもentは不安定で、満足のいく発現は見られなかった。このため、entの一次構造からepitopeと考えられるアミノ酸配列を2つ選び、これらのベプチドを合成した。合成ペブチドとKehole Limpet Hemocyanin(KLH)のconnjugateにFreund complete adjuvantを加えて、7日間隔で家兎に免疫した。得られた家兎抗血清を用いたWestern blotting analysisではサルモネラ・エンテロトキシンの分子サイズと推定される位置に特異的なバンドが見られ、この抗血清の有効性が証明できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] P.Tapchaisri et al: "Detection of Salmonalla antigen in clinical samples using dot-beot ELISA,DNA amplification and culture method" Mahidol Journal. (in press). (1999)

  • [文献書誌] P.Tapchaisri et al: "Detectian of salmonella Contamination in Food samples by Dot-ELISA.DNA amplification bacterial alture" Mahidol Journal. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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