研究課題/領域番号 |
10041190
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
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研究分担者 |
伊藤 守 (財)実験動物中央研究所, (研究職)室長 (00176364)
永倉 貢一 東海大学, 医学部, 講師 (80142454)
相川 正道 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (90271593)
松本 安喜 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90251420)
河津 信一郎 国際医療センター地域医療研究室, (研究職)室長
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キーワード | 皮膚型リーシュマニア症 / 内臓型リーシュマニア症 / リーシュマニア原虫 / 人獣共通感染症 / 無脊椎動物媒介性疾患 / 疫学 / 砂漠 / 中央アジア |
研究概要 |
本年度の調査は中国、およびトルコのイズミール近郊を中心とする地域である。 1.中国において(1)ヒトを含む宿主動物、媒介昆虫よりリーシュマニア原虫の分離を行い、遺伝子レベルでの解析により病原体を明らかにした.(2)これまでの中国におけるリーシュマニア原虫と宿主動物であるオオスナネズミについての研究成果をイギリスで開催された熱帯病・寄生虫学会にて発表した(9月). 2.トルコ、イズミール近郊においては(1)媒介昆虫DNAを用い分類を行い、さらにはRFLP法によるより簡便な分類法を確立した.(2)媒介昆虫の繁殖巣を調査し、ベクターコントロールの検討を行った.(3)これらの地域で内蔵型リーシュマニア症の有力な保虫宿主と考えられるイヌを対象とし、rK39抗原を用いた血清学的診断を行い、さらにリコンビナントワクチンの野外試験を行いその評価につき検討した。 3.国内においては(1)中央アジアにおいてヒトより分離されたリーシュマニア原虫を用い、宿主動物体内型原虫に特異的に発現する新たな感染防御抗原の検索を行い、その感染防御能につき解析を行った. 4.これまでの重点調査地において得られた研究成果を比較分析し(1)中央ユーラシアにおけるリーシュマニア原虫の多様性を明らかにし、病型の多様性と関連性を検討した.(2)宿主の免疫応答能と病型の多様性との相関を明らかにした.(3)本研究の集大成として中央ユーラシアにおけるリーシュマニア症に関する英文報告書(No.2)を共同執筆し、本症対策の一助とする(現在作成中).
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