研究課題/領域番号 |
10041198
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
川端 眞人 神戸大学, 医学部, 教授 (30175294)
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研究分担者 |
高木 正洋 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60024684)
小野 雅司 国立環境研究所, 環境健康部, 室長 (80125228)
石井 明 自治医科大学, 教授 (40012752)
太田 伸生 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10143611)
武田 淳 佐賀大学, 農学部, 教授 (20045066)
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キーワード | マラリア / デング熱 / リモートセンシング / インドネシア / ロンボク島 / ソロモン諸島国 / タイ / 地理情報システム |
研究概要 |
東南アジアおよびオセアニア島嶼国に流行する蚊媒介感染症には対策が急務なマラリアやデング熱/出血熱があり、マラリアは非都市部でデング熱/出血熱は都市部で増加している地域がある。対策には媒介蚊の分布密度と感染者の分布域の動向予測が対策法の構築に不可欠で、本研究は野外調査で得られた資料をデータベースに、自然地理情報やリモートセンシング画像を地理情報システムで空間解析し、媒介蚊や流行動向の推定法を開発するものである。本年度はソロモン諸島国マライタ島(マラリアおよび医療資源分配)、インドネシア国スラバヤ(デング熱/出血熱)、タイ国ミャンマー国境(マラリア)、東北タイ(マラリア)およびメコン川流域(腸管寄生虫症)を調査対象とした。 昨年まで調査を継続していたソロモン諸島国ガダルカナル島では、ガダルカナル島民とマライタ島民との部族間緊張が高まり、襲撃占拠事件が頻回に勃発したためガダルカナル島での調査は不可能と判断され、マライタ島に調査地を変更した。マライタ島では島民の帰還により人口が1.5倍に増加し、人口圧力によるマラリア対策を含む医療サービスの破綻が懸念され、関連資料を収集した。インドネシア国ロンボク島でも、同国の宗教紛争が飛び火したため、本年度のマラリア調査は実施できず、スラバヤ近郊でのデング熱/出血熱での媒介蚊調査のみ実施した。デング熱/出血熱調査は昨年の調査を継続し、媒介蚊の季節消長および感染者と媒介蚊の分布調査から伝播動態を調査した。タイ国メコン川流域では小学生を対象に寄生虫感染者にみる行動生活様式を解析し、タイ、ソロモン諸島国、パプアニューギニアの熱帯熱マラリアMSP1多型性の頻度分布を引き続き解析し、東南アジアおよびオセアニア島嶼国にみるマラリア原虫の関連性を検索した。
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