研究課題/領域番号 |
10041201
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
五十嵐 章 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (40029773)
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研究分担者 |
NATIVIDAD Fi セント, ルーク・メディカルセンター・研究及び生物工学部門, 部長
江下 優樹 久留米大学, 医学部, 講師 (10082223)
高木 正洋 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60024684)
長谷部 太 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (20253693)
森田 公一 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (40182240)
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キーワード | デング / 出血熱 / サイトカイン / 媒介蚊 / 伝播 / IgM・ELISA / RT・PCR / 血管内皮透過性 |
研究概要 |
6月下旬にマニラにてフィリピン側研究分担者及び研究協力者とデング患者血清材料の採取及びデングウイルス媒介蚊の生態調査についての打ち合せを行い、その後、下記のような調査研究を実施した。1)デング熱媒介蚊の発生状況調査:媒介蚊の幼虫発生状況の季節及び場所による変異、媒介蚊個体群内に見られる形態変異の実態を把握することを目的として、調査地としてマニラ市内トンド地区及びフィリピン大学ロスバニョス校のラグナ地区の2ケ所を選び、産卵トラップを用いた調査を1988年8月より開始、1999年7月までの1年間、1週間毎に定期調査を継続する予定である。また、両地区で採集されたネッタイシマカ及びヒトスジシマカについてRT-PCR法を用いてデングウイルス遺伝子の検出を試みている。2)デング患者血清を用いた調査研究:昨年10月下句までに集められたデング患者血清材料から、デングウイルスに対し抗体価の高い血清を選び、血清診断に必要なIIRPO標識抗体を作成し、約500検体の血清材料についてデングウイルスに対するlgM抗体の測定を行った。lgM抗体の低い検体についてウイルス分離及びRT-PCR法によるウイルス遺伝子の検出を行った。これら血清材料中75検体についてELISA法によりIL1-β、IL-G、IL-8、IFN-γ、TFN-α、MIP-1α等の定量を行い、病態と血清中サイトカイン量との関連について検討を行った。サイトカインレベルの高い検体について血管内皮透過性充進作用の比較検討を目的とした予備実験を行った。3)デング熱/デング出血熱患者の臨床病態、特に胸水やARDS等の肺合併症との関連について調査することを目的として、現地の臨床医と協議を行い、デング患名゚の臨床検査データーの収集を開始している。
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