研究課題/領域番号 |
10041201
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
五十嵐 章 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (40029773)
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研究分担者 |
高木 正洋 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60024684)
長谷部 太 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (20253693)
森田 公一 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (40182240)
江下 優樹 大分医科大学, 感染予防医学, 助教授 (10082223)
永武 毅 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (30164445)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | デング / 出血熱 / フィリピン / FCM / IgM-ELISA / サイトカイン / 血管透過性 / 媒介蚊 |
研究概要 |
フィリピンのSt. Lukes Medical Center及びSanLazaro Hospitalにおいて臨床症状から、デング熱/デング出血熱(DF/DHF)と診断された患者より、血液材料を採取し、ウイルス分離及び血清診断を行い、DF/DHF患者の発生状況について検討を行うと共に、以下のことについて調査研究を行った。 1)DF/DHF患者の生体内におけるデングウイルス感染細胞の定性及び定量的解析をすることを目的として、フローサイトメトリー(FCM)を応用した感染細胞内におけるウイルス抗原の検出実験系を確立した。FITC標識したフラビウイルス共通抗原を認識するモノクローナル抗体(FITC-6B6C-1)を用いることにより、デングウイルス1〜4型全てを直接法により染色することが可能となった。DF/DHFと診断された患者より血液を採取し、白血球細胞表面マーカー(CD3、CD14、CD16、CD19)を染色後、FITC-6B6C-1を用いて二重染色を行い、患者血液中の感染細胞の解析を行った。 2)DF/DHFの臨床病態を研究することを目的として、DF/DHF患者の末梢血血液像、経皮的酸素飽和度測定、胸部レントゲン写真、出血凝固能について検討し、加えて、ケモカイン及び血管透過性亢進に関与すると考えられる各種サイトカインの定量とその遺伝子発現について検討を行った。 3)フィリピンにおけるデングウイルス媒介蚊の発生状況を調査するために、マニラ市内Tondo地区(都市部調査地)とLos Bamos地区(農村部調査地)の2ケ所を選び、ovi-trapを用いて1998年8月から1999年7月までの1年間、定期調査を実施した。採集した卵及び幼虫は、成虫まで飼育し、種類を同定、種毎に個体数を記録することにより媒介蚊の生息場所(屋内または屋外)及び発生の季節的変動について検討を行った。また、採集されたネッタイシマカについては、Hartbergら(1986)にしたがってモルフォタイプの分類行った。
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