研究課題/領域番号 |
10041210
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | (財)実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
伊藤 守 財団法人 実験動物中央研究所, 免疫研究室, 室長 (00176364)
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研究分担者 |
浅川 満彦 酪農学園大学, 獣医学部, 助教授 (30184138)
奥 祐三郎 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (60133716)
中井 裕 東北大学, 農学部, 助教授 (80155655)
伊藤 亮 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70054020)
松本 芳嗣 東京大学, 農学部, 助教授 (00173922)
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キーワード | レミング / 中国 / 感染症 / 実験動物 / 野生動物 / エキノコックス / クリプトスポリジウム / リーシュマニア |
研究概要 |
平成11年度は、中国新彊ウイグル自治区における野生小哺乳類の寄生虫学ならびにウイルス学的調査の実施、および小型齧歯類L.lagurus,M.meridianusへのEchinococcus spp.、L.infantumおよびCryptospridium spp.の実験室内感染実験を行った。前者の野外採取調査は北部地区(アルタイ地区)8ヶ所で行い、19種の齧歯類を捕獲した。昨年度を合わせると25種類の齧歯類を捕獲したことになり、中国新彊ウイグル自治区における野生小哺乳類は55-60種類が記録されており、約半数の齧歯類を調査できたことになる。寄生虫検査の結果、24種類の線虫、鈎頭虫を採取できた。また、条虫では7種が採取された。また、ボルナウィルス抗体検査で、別途採取したウマ、ヒツジ各々20頭の血清の4および5頭が陽性であった。エキノコックス感染実験では、多包条虫E.multilocularisと多包条虫E.granulosusともにM.meridianusが高感受性を示した。クリプトスポリジウム感染実験にはわが国由来のC.purvumHJN1およびC.muris RN66を用いて行い、その経口後2日〜18日の糞便中のオーシストの有無を確認した結果、L.lagurus,M.meridianusともにオーシストが検出され、クリプトスポリジウムの新規の感染モデルになりうる可能性が示された。リーシュマニア感染実験については、L.infantumを腹腔内接種した後の肝臓での原虫増殖および組織学的検索の結果、L.lagurusではハムスターよりも増殖が激しく、感受性が高い結果を得ることができた。
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