研究課題/領域番号 |
10041213
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研究種目 |
基盤研究(A)
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応募区分 | 一般 |
研究機関 | 国立国際医療センター(研究所) |
研究代表者 |
丸井 英二 国立国際医療センター研究所, 地域保健医療研究部, 部長 (30111545)
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研究分担者 |
松村 康弘 国立健康・栄養研究所, 成人健康・栄養研究室, 室長 (60181757)
林 邦彦 群馬大学, 医学部・保健学科, 助教授 (80282408)
小林 廉毅 東京大学, 大学院・保健経済分野, 教授 (70178341)
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キーワード | アジア / 食生活 / 栄養 / 健康 / 経済 / 疫学的転換 |
研究概要 |
本研究ではアジア地域における食生活の変化とそれに伴う健康状態の変化を歴史的、地域的に検証することによって、今後のアジアの食と栄養のあり方についての知見を得ることを目的として実施している。わが国は米食文化圏としての東アジア・東南アジアの中で、近年著しい社会経済的変化を遂げてきた。その変化は食生活にも大きく現れている。そこでアジア各国の共同研究者とともに、研究者の自国の栄養状況ならびに日本の食生活転換を検証することを目標とした。 1999年8月に韓国のソウルで開催された第8回アジア栄養学会議において、本研究班が主催して研究ワークショップを開催した。ここにはアメリカのノースカロライナ大学のポプキン教授をはじめ、研究班のメンバーがアジア全域から集まり、アジアにおける食と健康の転換について論議を重ねた。その結果、日本を先頭に韓国、タイ、マレーシア、フィリピン、インドネシアのアジア各国にはともに炭水化物から脂質への移行がみられ、それと同時に健康問題の焦点が慢性疾患へと変化しつつあることが指摘された。 このワークショップの成果を受けて、それぞれの国での準備を経て2000年2月にはクアラルンプールにおいて研究集会を開催した。ここでは従来の研究成果を報告するとともに、次年度以降の研究課題を明確なものとすることを目的とした。いずれの国でも、とくに子どもの肥満が増加しつつあり、その背景には経済的格差ならびに生活スタイルの激変のあることが指摘された。そこで、経済的な開発段階の異なるアジアの国々での比較研究として、次年度は、地域内ならびに世帯内での栄養と健康の格差について同一のプロトコールで調査を実施することとなった。
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