研究課題/領域番号 |
10041218
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
藤井 理行 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 教授 (20125214)
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研究分担者 |
伊藤 一 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 助教授 (80232461)
神山 孝吉 国立極地研究所, 研究系, 教授 (70135507)
山内 恭 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 教授 (00141995)
神田 啓史 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 教授 (70099935)
内藤 靖彦 国立極地研究所, 教授, 企画調整官 (80017087)
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キーワード | 北極 / 温暖化 / エアロゾル / 雪氷圏 / 深層水 / シベリア高気圧 |
研究概要 |
北極圏は地球規模環境変動が顕著に現れるとともに、その変動の鍵を握る地域でもある。本研究では、地球温暖化に大きな役割を果たすと考えられる温室効果気体や温暖化に負の作用を果たすエアロゾルの挙動、さらに地球規模の気候形成に大きな役割を果たしている北大西洋海域での海洋循環に研究の焦点を当てた。観測は、北極の海洋圏、大気圏、雪水圏において1月から3月にかけて関係諸国の研究者との共同研究として実施した。海洋圏における観測は、グリーンランド海において海洋観測船をチャータして温室効果気体の海洋への吸収を広域に観測するとともに、海氷の成長に伴って生じる高密度な深層水の形,成過程を、ロシアの研究者との共同研究として観測した。 また、バレンツ海では海洋物理観測を実施し、この海域での深層水の形成過程の観測をノルウェーの研究者との共同研究として実施した。また、大気圏におけるエアロゾルや雲に関する観測は、スバールバル諸島のスピッツベルゲン島とスウェーデンの北部で気球観測や地上観測により、ドイツとスウェーデンの研究者との共同研究として実施した。また、雪水圏での観測は、シベリア高気圧下における物質循環と言う観点から、ロシアのヤクーツクから北極海に至る地上ルートに沿っての積雪調査をヤクーツク永久凍土研究所との共同研究として行った。また、ロシアや中国の北極研究者を招聘し、本研究のまとめや今後の共同研究に関する打ち合わせを行った。本研究による成果は、今後の解析により明らかとなる。
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