研究課題
国際学術研究
本年度は、不確実状況下での選択行動を規定する報酬の時間割引に着目し、この現象を規定する異文化比較要因を解明するための以下のプロジェクトに着手した。(1)時間割引率を調査するための質問紙の仏語版を開発し、それをマダガスカルにおいて実施した。同様の質問紙の英語版を開発し、それをタイにおいて実施した。また、これを用いてタンザニアでの調査の準備も行った。以上の調査から発展途上国では先進諸国とは異なった時間割引が見られることが解明された。(3)時間割引研究の権威であるグリーン教授を招聘し、日本心理学会第62回大会において不確実状況下での異文化比較研究に関するシンポジウムを開催した。また、これまでに収集したデータの比較検討を行う研究会を開催した。その結果、この手法が異文化比較研究にとってとても有用であることが示された。(4)不確実状況下での確率判断の異文化比較研究をインドネシアと日本において行うために、インドネシア調査の現地調整を行った。(5)時間割引と社会的共有の関係に関する日米の異文化比較研究を行うための打ち合わせを行った。
すべて その他
すべて 文献書誌 (5件)